2012.03.07
関心ある本から
佐藤賢太郎

私も少しは、小説やエッセイ、歴史もの、哲学、文化、美術関係などの書物を読んできた。そうした中で、今私が一番関心ある本が「いのちの田圃」と言う本です。川竹文夫さんが編集しておりますが、素晴らしい本だと思います。

それはドラマでもノンフィクションでもない、死に直面しながら人間の生きるさまや生き方、心理、あるいは自然の一部として生かされている人間の体としくみ、生命の根源を考えさせられるところがあります。少しずつですが、ほとんど毎日読んでいます。

なぜこんなにも読めるのか? それは、ともすると私の命もなくなるかもしれないという切迫感があるからです。

ある人と会いたいと思うと行動します。大胆にも、大学で学生に講演したいと思うと私は動く。お世話になった方々を入れた「我が半生記」を書き出版したいと思うと、これも動き始めました。高い志をもって、再び彫刻制作にギリシャに行くことも話しました。どこまで実現できるか分かりませんが、ともかく来たバスに乗りました。私は心が弱いからできないのではなく、行動することによって心が強くなれるようです。

愚痴を言って過ごす人生より、免疫力を上げる努力をすることは楽しいものです。できるところから、前向きな言葉を出してゆきたいものです。そして、そのようなコンセンサスをもつ友と語らうことが面白い。友は宝、そんな人生を歩んでゆきたいものです。