2012.11.12
循環・再生体験
佐藤賢太郎 

里山アート展搬出の前、忙しい会員の桐山士郎さんが里山アート展の写真撮影にお出でになった。嬉しかった。撮影は残念ながら雨に降られることが多かった。そうした中、私の考えや建設作業を中心に置かないという来年の企画も打ち明けた。例えば写真撮影会、そして循環・再生を体で感じていただくことである。 

石夢工房に、津波の跡のがれきのような一軒の解体の家跡がある。これをごみとするか、石油に代わる燃料にするかを言葉だけでなく体験していただくことである。このごみを利用すれば桃源の湯にも毎日入れる。しかしこのごみを処理するには1年以上かかるかもしれない。桐山さんはすでに体験していただいた。 

一輪車でごみを風呂釜に移動するのはとても困難である。そこでフーォークリフトを使って廃材を移動することを思いついた。そこに以前から付き合いのあるは斉藤さんという溶接専門家が知人にいて、その方にフーォークリフトに鉄板を取り付ける道具をもっともシンプルに作っていただいた。これで風呂の燃料になる瓦礫の処理も楽になるはずである。

さらに雪国は何と言っても雪下ろしが命がけであり大事な作業である。私はふくろう会館&アートギャラリーの雪下ろしで毎年大変苦労をしている。ここに梯子をアート的に常設することにし、大野さんに作っていただいた。その梯子は間地紀以子さんたちが里山アート展に一度使った材料で作ったのである。しかもふくろう会館&アートギャラリー脇の高い柿の木が屋根のためにも切ったほうがよかった。4年越しで、大野さんと一緒にようやく柿木を伐採で来た。それも大野さんが頂きたいと言うので差し上げることにした。あんな太い柿木は手に入らないであろう。貴重品である。すべて循環・再生になっていることが楽しい。現代人が忘れがちな大切なこと、循環・再生を会員の皆さまにも身をもって味わっていただきたい。