2013.02.21
里山アート展とその他
佐藤賢太郎 

2月17日の講演会をはさんで、私は上京したこの機会にいろいろな方と話をすることになった。 

18日(月)は、吉田冨久一さん長谷川さんと里山アート展の打ち合わせのため東京駅で待ち合わせをした。同行されたのは石上(いわがみ)さんという大学の准教授であった。毎年この季節に、吉田さんたちと里山アート展について話し合いをしている。それは、里山アート展をこのように私は考えているという意思の疎通でもある。 

吉田冨久一さんたちは社会芸術といって、従来のような鑑賞だけにとどまらない、アートが社会とどのようにかかわってゆくべきか考えている。そこに私の考えている「アートで何ができるか」という課題との共通点がある。

初対面の石上さんはテラコッタで大きいドームを作りたいとのことであった。それが適しているのは里山アート展ではないかと、吉田さんは石上さんをお連れしたようであった。野外で野焼きをして、そこで作品を完成させる。それには、焼いても良い場所があって実現できることである。簡単なことではない。土地のこと、消防関係のこともあるだろうし、燃料の薪も必要である。設置場所は安部さんの作品の近くになりそうである。いろいろな方の根回しも必要である。私も汗を流さなくてはならないだろう。4月には石上さんは豊実に来て下見をしたいと言っておりました。完成すれば、安部さんの作品と連携して、とても面白い広場になるだろう。 

 今年は里山アート展10周年ということで、今までより力を入れたいところであるが、新たに参加してくださる作家が、もう2人いることは嬉しいことである。もちろん、コスモ夢舞台のメンバーも多く参加することになっている。

 今年は10回目ということで一つの区切りであり、アート展終了後も残す作品の制作を作家にお願いしている。その反応はとても良いので、ここはアート広場になりそうである。 

この打ち合わせが終わったのは12時30分であった。その後、会員の藤間七郎さんが待ち合わせの東京駅までおいでくださった。特別な話があったわけでもないが、時間が許されるならともかく話をしようということになった。そこで、コスモ夢舞台の意義を私は話した。人生を感動あるものにしたい、それは人と人の出会いによって成し得るものでないかと藤間七郎さんに語った。そのことに藤間さんは共感してくださったが、彼は仕事として全国規模で航空写真を撮り、販売している。そんなことから、ふと思いついて「私の作品を紹介してみてはどうだろうか」と勝手なことを言いました。藤間さんは、すぐにはできなくとも検討してみようと言いってくださった。これはギリシャ行きに比べれば反応のない遠い話ではない。 

人間大きな夢をもつことは必要である。ともかくこうして時間を活かし、雪の多い郷里に帰ってきた。大切なことは、一番に直接会って話すこと。二番は電話や手紙で意志を伝えること。事務的なことはメールで済ます。この逆はいけない。この順序は、まちがいなく人間関係を確かなものにします。