2018.02.06
「スコップ・ボランティア」2
佐藤賢太郎

 「スコップ・ボランティア」に参加される方々は、どうして貴重な休暇を使い、しかも身銭をきって遠くからお出でになるのだろう。誰もが感心します。

私は直接聞いたわけではありませんが、交流会の後、和彩館でボランティアについて話し合ったようです。彼ら三人の話はこうであった。「あなたは、じいちゃん、ばあちゃんの、役に立ったと、思っているのだろう」「そうでもないさ」。すると別の人が「人さまざまで違うようだけど、みんなやっぱり自分のために来ているンだ。これが共通のことだね」と結んでいたそうです。なかには涙を流しながら、真剣に話す人もいたそうです。

 人間はだれしも、人の役に立ちたいという心はあるものだと思いました。除雪の仕事は人の役に立ちますが、人のためというより、最終的には自分のためである。自分の目先の損得しか考えられない人生は寂しい。自分の命を守ろうとするのは人間の本能ですが、そればかりではない生き方をしているのがスコップ隊の方たちである

 ところで、コスモ夢舞台の会員の活動はボランティアなどという言葉は使っていない。それも20年も継続して自費で豊実に来ているのです。亡き母は、いつかお返ししなくてはと心配していました。 

私は彼らの行為に対して、感動料で支払っていると言います。言葉で全てわかり合うことはできないだろうが、私の心境が納得できなければ、自然と退会するものと思います。

 会員の大塚さんは「冬はマイナスばかりではない。プラスのチャンスを頂いている」という。印象的な言葉であった。この「スコップ・ボランティア」は、雪国でないとありえないことです。

地域の方にコスモ夢舞台の活動を理解していただくには時間がかかります。しかし除雪は分かりやすい。だからスコップ隊の受け入れはマイナスではないと彼は言います。さらに大塚さんは、「佐藤賢太郎さんは雪を利用してエネルギーを発生させようと工学部を選んで大学に入学しました。佐藤さんは電気エネルギーの変換発明はできなかったけど、それに匹敵することをここでしている」と言っていた。

そして、付け加えたいことがあります。昨年に続き石川さんという方がスコップ隊に参加しました。私の書く文章をホームページでよく読んでいらっしゃいます。

その方が他の参加者に、「ホームページを見てください。そうすると佐藤賢太郎さんの人となりが解りますよ」と言っていた。私はとてもありがたかった。さらに解散式でも、彼はホームページの紹介をしてくれました。

まさに、雪はマイナスではない、プラスになっていると実感した次第です