2009.09.01
体験教育を通して
鈴木隆雄

」昨年から阿賀町豊実の佐藤さんの所へ中学生、高校生体験学習受け入れのお手伝いをさせていただいて2年目になります。月に3日から2週間という期間豊実に滞在して体験学習のお世話をしています。 

13年前、佐藤さんの実家の新潟県東蒲原郡豊実の地に憩いの場作りから始まり、以後佐藤さんとその仲間が集い、納屋、廃屋を仲間たちの手でリフォームし、東屋、美術館、食堂と年に4〜5回ほど連休をつかっては建設作業に通い再生させました。「コスモ夢舞台」という形ができ、建物群の構築が出来さらなる目的をもちながら「コスモ夢舞台」は進化しています。
 
   今、佐藤さんを中心とした「コスモ夢舞台」は、目指す4本柱を提唱しています。@里山アートAたんぼ夢祭B食、農とビオトープC体験教育です。
 私は、メンバーの一人として豊実には機会あるごとに通っていますが、当時本業の合間をぬっての労働はきついものがありました。夢とかロマンだといっても一つしかない肉体の疲労は重なり、豊実に行くことが苦痛に思えることもありました。豊実の自然を相手にビオトープをつくること一つとっても労働力の要ることです。

そんな中で、絶景の場所に我々の手造りの「桃源の湯」につかり疲れた体を癒すとき、また奥様マキ子さんの地元で採れた旬の食材の手料理を口にするとき、何とも言えない至福に満ちた満足感に救われて今までやってこられました。
 定年退職して2年目になる私にとって、第二の人生をどう生きたらよいのかなかなか腹が決まらずにいました。尺八吹奏が大好きでそれ一本でとも考えました。気張った目的をかかげても、気力体力が長続きするかどうか心配でもありました。

しかし、2年間豊実に通い体験学習のお手伝いをする中で、前の職場の経験を活かし、中・高生の教育に携わることが自分にとって向いていることを実感することができました。自然の中で、ゆっくり時間をかけ、素直な心で人と自然とに向き合うことができたら、自分の中に自分自身のほんものが見えてくるのではないかと思いました。