2009.07.07
縄文の古代ハス
森 紘一

 3年前、古代ハスの種を知人からいただいた。豊実では「蔵・銀河」(縄文館)も完成し、仲間内でも‘縄文時代’がさかんに話題となっているころだった。
 さっそく、賢太郎さんにその種を郵送した。堅く黒い大粒の種は、ナイフの刃を立てても少々の力ではかなわなかったそうで、「水につけて、本当に根がでてくるかな?」と電話口で語った賢太郎さんのくぐもった声を思い出す。   その後、園芸のスペシャリスト遠藤さんが丹精したいくつかの種は根を広げて葉を伸ばした。その写真を、2年前の秋口に遠藤さんの栽培日記で拝見した。その時、東京ブロックの例会は盛り上がったものである。

3年は咲かないといわれている古代ハスだが、「去年に続き今年も古代ハスが咲いた。しかも大輪」という遠藤さんからの朗報を聞き及んで、月曜日(7/6日)に蓮田に出かけた。大きな水槽に閉じかかった

淡いピンク色のつぼみが雨あがりに輝いていた。すらりと立ちあがった大ぶりの葉に見え隠れして、つぼみは全部で三つあった。ハスの開花は午前中だそうだが、渡辺さんと愚妻も感激のご対面だった。
   「これでもう大丈夫、あとは上手く運んで豊実の池に移植しようと思う」。「本当に良かったね」。遠藤さん夫妻の声も弾んでいた。

里山アート展会場周辺の田んぼ一帯は昨年から今年にかけて一段と整備され、田んぼの池には水芭蕉や花菖蒲が咲き誇り、メダカやドジョウも生息している。そこに縄文の古代ハスとは、まさにビオトープなコスモ夢舞台である。
   賢太郎さんのリトアニア訪問といい、ここのところ話題に事欠かないコスモ夢舞台だが、またひとつ大きな吉兆が見えてきた。