2008.08.12
共同作業
森 紘一

8月9日(土)晴れ
 朝食後、記念写真を撮って、子どもたちはマキ子さんのクルマからいそがしく手を振りながら集合場所へ帰って行った。        

5月からはじまった体験学習も、ようやく一休みを迎えた。時計を見ると8時半を過ぎたところだが、すでに陽ざしは強かった。「やれやれだね」、賢太郎さんのひとことが印象的だった。

 仲間たちが来る前にやれることはやっておこうということで、桃源の湯の側面に延ばした下屋の柱を固定する作業に取り掛かった。二人だけの作業ははかどらず、暑さが倍加される。固定した天井によしずとブルーシートをのせて、なんとか直射日光を遮ることができた。

 石夢工房の広場に置かれた大きな石灯籠を滔々亭まで運ぶことになった。頼りになるのはマスコットカーだった。フォークリフトで積み上げ角材で挟み込み、坂道を下って滔々亭の入口までゆっくりと我慢強く運ぶことができた。

 昼食後、休憩しているところへ第一陣が到着した。鈴木さん、桐山さん、時崎さん、御沓さんの4人だった。一服してすぐ、石灯籠の設置にかかった。人手の効果は抜群だった。大きな石灯籠の存在感は流石で、あたりの雰囲気も一変した。

 草刈は酷暑の中ではかなりハードだが、里山アート展の会場周辺の整備は急務だった。すでに、草刈をはじめていた野沢の叔父さんに加わって、鈴木さんと御沓さんは慣れた手つきで作業を開始した。

 里山アート展に参加される佐治さん、間地さんの要請で40本の丸太にタールを塗ることになった。桐山さんと時崎さん、わたしの3人が担当した。こちらも石夢工房前の広場で、炎天下の作業だった。予想外に早く終わったのは、人手だけでなく陽ざしの強さによるタールの伸びというのも皮肉だった。マキ子さんから差し入れられた西瓜が、じつに美味しかった。

 桃源の湯でわいわいがやがやと汗を流し、大勢で和彩館の丸テーブルを囲んだのはひさしぶりだった。藤野さんと大塚さんも駆けつけ、明日の奥会津書房の座談会を控えた盛り上がりは、まるで前夜祭の賑わいとなった。