2009.12.

2014.05.07
パワースポットの相乗効果
森 紘一

 和彩館の開店10周年記念フォーラム「魂と肉体が一つになるとき」は、4時間に及ぶ長丁場だった。しかし、ほぼ満席状態の30名近いお客様に退席する人はいなかった。

 円卓に並べられた佐藤さんの小作品を使った解説は分かりやすく、講師の中繁芳久さん、伊藤千賀さんのお話も魅力的で楽しかった。

 古代マヤ暦や伊勢神宮に伝わる宇宙の暦をもとに、26,000年ぶりに訪れた新しい大変化の時代を解説。宇宙から自分に与えられた役割とキーワードを自覚することで、“あなたの真北に戻ろう”という呼びかけは、力強く衝撃的だった。

 出席した一人ひとりの生年月日から割り出された「ね」番号、四季の宝の役割キーワード、波の説明と、それぞれの役割や生き方についてのアドバイスが次々に添えられていった。皆さんの表情は、次第に大きな笑顔に変わっていった。

「わたしは誰?」

「どこへ行けばいいの?」

 そんな素朴な疑問や不安から、解放された喜びを、皆さんそれぞれが少なからず感受できたのではないだろうか。その日その時、10周年記念の和彩館には、穏やかな心地よい気が充満していった。フォーラムに続く交流懇親会も和気あいあいで、時のたつのも忘れてしまうほどだった。 

翌朝、散歩がてら阿賀野川に面した滔々亭に入ると、再び不思議な空気に包まれてしまった。そこはまるでブルーカラーの瞑想室だった。色即是空・空即是色の文字だけが小さく輝いて見える。それにしても、ここの石釜で焼いたピザやパンは、はたしてどんな味がするだろう。 

最近、「豊実に来ると元気になる」という声を会員以外の方からも聞くことが多くなった。豊実の大自然に、身も心も癒されることはまちがいないが、どうやらそれだけではないようだ。佐藤賢太郎が主宰するコスモ夢舞台のフィールドでは、「アートと生活」、「教育」や「食と農」といったテーマで新たな取り組みが始まろうとしている。

22世紀に何を残すことができるかという我々の使命に、目には見えない応援や支援があらゆるところから届き、そのエネルギーが豊実といわず、阿賀町全域に漂っているのではないだろうか。