2016.05.29
Molly とモルモン教会へ
佐藤賢太郎

   ウファーとして2週間、Molly の滞在も終わりになってきた。

 彼女が日曜日に教会に行きたいと言っていたので、家内とサービスを兼ねて会津若松のモルモン教会に車で送ることにした。彼女は敬虔な会員である。私は初めて教会に入り、賛美歌を聞いた。そして学ぶことになった。キリストの根本は慈悲にあること。罪を犯さない人はいない、その罪を贖うことで清算する。それが日曜日ごとに行う礼拝である。神から力を頂く神権(男性のみに使う言葉)の事。賛美歌を歌う中で自らの心をきれいにして行くこと、感謝の心になることなどを感じた。Mollyは綺麗な日本語で賛美歌を歌っていた。私は心地よく聞いていた。まさかこんな展開になるとは予想していなかった。

 彼女は日本の事を独学でよく勉強していたが、キリスト教の勉強もしているのであの明るさや礼儀作法の良さ、素直さがあるのだろうと思った。私たちはその後の勉強会にも参加した。

そして、五十嵐大祐さんの供養にとシルクロード文明館にお邪魔した。彼はこの世にはもういない。会津若松には、お世話になった五十嵐大祐さんの思い出が残っていた。

帰宅して私たちはMollyと食事を共にしながら、今こうしていることの不思議さを思う。猿やクマが出るこの田舎の我が家で、外国人と話をしている不思議さである。

言い合いをする私たち夫婦の事も話した。家内が「私たちは破綻の危険がある」というと、Mollyは「賢太郎さんとマキ子さんは全然危険じゃない」と笑顔で返してきた。「結婚は努力だよ」という私である。彼女は一人より二人の方がいいという。そして、何よりも家庭が大切だとも言っていた。