2011.03.10
向き合う心1
佐藤賢太郎

2009年5月、私は村の集団検診を受けました。その結果、異常あり、再検査願いますとの連絡をいただきました。地元の県立津川病院泌尿科に行き、 直腸診を受け、血液検査でPSAの数値は4.09のグレーゾーンと出ました。少し様子を見ましょうかということになりました。翌年2010年3月10日血液検査の結果PSAが3.78に下がりました。しかし、9月に検診したPSAの数値は怪しいので、がんセンターに行き精密検査することにしました。

10月25日、初めてガンセンターで診察を受けました。血液検査のPSAの数値は4.8で、さらに前立腺の生検をした結果、10箇所のうち8箇所に悪性腫瘍が見つかり、間違いなくガンですと診断されました。医師から、手術しか選択肢はありませんと言い渡されました。

そんな折、上京した時に仲間の一人より「ガン・治る法則」という本をいただき、帰りのバスで読みました。それは「エッ?」と驚くような内容でした。ガンになったら「手術、抗ガン剤、放射線」これがベストとしか知らなかったのですが、川竹文夫さんの述べている本の内容はこれらを覆すようなことばかりでありました。希望を与える内容でしたが、本当だろうかという気持ちも何処かにありました。ここから私はガンと向き合うことになりました。あまりにもガンということを知らない自分でありました。知識がないというか、情報不足いうことでしょうか、私はそれから直ぐに手術ということはしないでおこうと心が傾きました。一般常識では早期発見、早期手術がベストと思われています。しかしそれはどうも怪しいと思い始めました。

私は、医師から選択決断をせまられ、再度ガンセンターに伺いました。医師に「それでどうしますか?」と問われ、「手術はしたくありません」と言えず「決めていません」と答えました。医師は憤慨したようすで「今日は何しに来たのですか」と言いましたが、私はバスの時刻がきたので雪道を帰ってしまいました。

それから私はガン患者研究所から発行されている本を真剣に次々と読み漁りました。ビデオも見ました。なぜガンになるのか、ガンの本質とは何か、そして治るには何が必要なのか、そうしたことを懸命に毎日読みました。西洋医学の限界、医師の限界、何が迷信なのか。そうしたことを知れば知るほど即刻手術する気になれませんでした。しかし、手術をしないということは机上の話ではなく、私が命賭けの行動でガンと闘うということでした。一つ間違えば死はやってくるのです。現に多くの方がガンによって亡くなっています。

そこでガンになる原因の見直しからスタートして、食事を玄米菜食に徹底的に変えました。さて、ガンセンターから手術を促されても返事もしないでいると、ガンセンターの医師より直接電話をいただきました。「今、私は代替療法をしています」というと、「ご自分の命ですから強制はしませんが、せめて診察は受けてください」という答えでした。私は「喜んで診察は受けます」と感謝の言葉を述べました。

さてその後(玄米を食べ始めて一ヶ月)、福島県のある病院で血液検査をしたらPSAの数値は4.3に下がりました。そして一ヶ月後(2月28日)PSAの数値は3.2と信じられないほど下がりました。

これからも、私は玄米菜食を続けていきます。