2007.10.18
昔の入り江大発見?

掃除と草刈はやるほどにもっと、もっとという気持ちになると先に述べたが、草刈をしていてちょっとした冒険心に駆られて、奥へと進んで行った。

安部さんの彫刻「空のかけら」がある横の竹やぶを刈って作品設置の場所を広げようと作業を始めた。
ちょっと、前へ行けば川の側の崖にすぐ行き当たるだろうと簡単におもっていた。
まずは、下調べのつもりで、縦方向に細く刈って前へどんどん進んでいった。10メートルばかり行ったところで急に地面が下がっているので、崖だと思って覗き込むと歩道のようになっている。

歩道へ下りてみて驚いた。その下はてっきり川だとばかり思っていたら、今度は、自然の作った何とも表現のしようのない庭園のような不思議な空間に出会った。

さらに、下へ降りてみる。地面は平らではあるが、やわらかく、湿っぽい感じで水もところどころでちょろちょろと流れている。
倒木ではなさそうなのだが、横に張り出した大木が黒い線を描き、秋の陽がわずかの隙間から射し込んで紅葉にはまだ遠い木々の葉を照らし出し、鉄橋を支える石垣が城跡を忍ばせるような幻想的な風景が広がっている。

ペルーのマチュピチの遺跡を発見した人は、これの何倍もの驚きであったのだろうが、筆者にとって、これは大発見だとの思いで、喜び勇んで和彩館に戻った。この様子を佐藤さんのお母さんなどに話してみたがまったく反応はない。

少し、熱が冷めて、もう一度現場に戻って調べてみると、Fさんたちが行っている、電力会社の杭打ち調査のためにあるピンクの目印布がひらめいていたので、大発見でないことだけは判明した。
しかし、ここだけは余り切り開かないでこのまま残して置きたいと思った。

佐藤さんに話してみると、昔、入り江があったが、山の木を切りすぎて土砂で埋まったその跡らしいという。
疲れているのか これ以上の遊歩道作りはもう良いよというのか佐藤さんのノリも今ひとつであった。
筆者も身のほどを忘れて、ちょっとやり過ぎた感があり、少し腰が痛くなり、疲れがどっと出てきた。
まだ、安全靴でも履いていないと、歩けるような状態ではありませんがご希望の方にはご案内いたします。(御沓一敏)