2009.9.29
「カイケツゼロ」の訪問
佐藤賢太郎

9月25日‘カイケツゼロ’を名乗る方が和彩館に宿泊された。

前日の24日、桃源の湯のお風呂の煙をみて、陶芸でもやっているのかと車をユーターンさせて入ってきた。まきを切っている方やアート展の作品づくりをしている方々がそれぞれに汗を流している最中でした。私は簡単な説明をし、帰りに和彩館に寄ってくださいと言って別れた。

家内は滔滔亭を案内し説明したそうです。その夜、その方から電話があり、明日泊めていただけるか、そして私と話がしたいというのです。

 夕方、奥様とベンツに乗ってこられました。そしてご主人はすぐ魚釣りに、奥様は桃源の湯に入り、とても素晴らしいと喜んでくださいました。夕刻、食事の時間に一杯のみながら話すことになりました。

 「私は何をしていると思いますか?」と私は問いかけられました。「分かりません」と言うと「金貸しです」といいます。「銀行? 違う、質屋さんに毛の生えたようなものかな」と言うのです。そして「私は‘カイケツゼロ’、ゼロは零でなくゼロが多いほどいい、あなたは‘カイケツゾロ’です。全く私と対極に生きている人間です。どうして、そんな二人がここで話をしているのでしょう?」と言いました。きのう立ち寄って、一度で気に入ってしまった。「ここには気があふれている。ここまで来るには相当苦労したでしょう」とも言った。

続けて、「廃材を集めてモノにしてしまう。人を集めて形にしてしまう、これは立派な詐欺師で教祖すね」というのです。私は詐欺師と言われたのは初めてでした。そしてあなたが羨ましいとも言っておりました。翌日桃源の湯につかり、今度は雪の多い冬に悠悠亭で酒を飲みたいですね、といって満足した様子で帰られました。
 
 ともかく今までにない方が、このようにコスモ夢舞台を訪れるようになってきました。ともあれ、人にとって魅力ある生きかたとは何だろう、と考える場でありたいと願っています。