2016.12.24
アートの応用
佐藤賢太郎

 今年の秋、コスモ夢舞台の会員は和彩館で玄米もちを食べ、絶品と好評であった。確かに私も美味しいと賞味しました。会員で食べた一人、大島さんが勤める施設でその餅つきをしたいとのことで、私は郡山へ臼を持参しました。臼は木の臼ではなく、石臼です。その石臼は縄文を意識して作った作品です。ところが、その石臼は重くて車に乗せるのに苦労しました。

 そこで私はもっと一人でも持てる軽い石臼を作ってみようと思いました。家内と二人家族でも、気軽に餅つきができるものにしようと思ったからです。

しかし、餅をつく石臼だけで終わりたくない。私は来年8月ギャラリーマスガで個展が企画されていますが、そこに出品できるものにしようと思いました。石臼の淵に梟を添える作品にすることにしました。あたかも湖のほとりに棲む梟をイメージしたのです。

石臼の材料は黒です。黒石は研き跡が見えてしまいます。だから丁寧によく磨かなければならない石です。妥協はしましたが何度も研き直しました。こんなことは

初めてです。しかも石の在庫が無くて、楕円形の石を使うことになりました。この不定型な形だからこそ、カットしたデザインを思いつきました。つまり石が導いてくれました。

 もう一つの閃きは、私ができる心のこもったプレゼントについてです。箱は100円ショップのダイソウで購入しました。

箱のデザインはフランスのエッフェル塔が描かれています。箱を開けると、何と豊実で作った無農薬玄米、炒り玄米、エゴマなどなどの詰め合わせが現われます。そんなプレゼント食品です。

 すべて自由な発想の転換を楽しんでいます。私の里山アート展の作品制作もそれに通じるものであります。