2015.09.04
日出谷小学校の里山アート展参加
佐藤賢太郎 

9月4日(木)、日出谷小学校の6年生4名と5年生3名が先生に引率され我が家にやって来た。先生や父兄の主導ではなく、生徒が主体的に今年の里山アート展に参加したいということであった。 

その陰に、教頭先生が生徒の意志にとても賛同し、今までになく里山アート展に参加することの重要性を考えていることが分かった。生徒自ら、私に電話して我が家に訪ねてきたのである。 

先ず、里山アート展の意義や取り組む姿勢について私が話をした。里山アート展12年目であり、そこまで継続する努力も話しました。そして皆さんは作品を作るより、参加する一人ひとりが挨拶をすること、そしてこの過疎の阿賀町は素晴らしいところであると、そんな心を育ててほしいと言いました。大学生も参加するが、挨拶ができないなら参加できない。なぜ挨拶が大切なのか、そのことも言いました。 

次に私は、6年生の一人ひとりに質問をしました。初めの生徒に「何のためにここに来たのですか?」と質問し、生徒がそこで答える。次に「何を聞きたいのか?」。生徒は「どこの場所に作品を置くのか」、「どんな材料が必要ですか?」、「どんなことをしてはいけないか?」、「今年のテーマは何ですか?」などなどの質問でした。

作品を作るのには制限があり、その中で考えること。例えばデイズニーランドを作りたいということは駄目です。材料を誰が運ぶのですか。誰がお金を出すのですか。身近にあるものでつくるのです。 

その例を、私は制作したハンガー作品で示した。テーマについては、自宅の壁面に絵を描いたことを例に挙げました。家に絵を描いているのは、日本でもあまりないことです。まして、この村ではありえません。つまり、アートで村に新しい風を送るのです。これもテーマの「アートと生活」です。私は、話が分かりますかと子どもたちに聞いてみました。するとハイという子どもと、半分くらいという子どもがいた。こんな生徒とのやり取りに引率の教頭先生は終始満足げであった。

次に、里山アート展の会場や材料のある場所、そして私のアトリエに案内して作品を見せた。車のペイントは「アートと生活」の作品だよと言うと、彼らは感嘆に近い驚きの声を上げた。最後に「さようなら」と明るい生徒の声が響き私は嬉しかった。さて、彼らはどんな作品を作るであろうか。大いに楽しみである。このように里山アート展は障害者や小学生、大学生までこのように参加しているのです。そして首都圏の市民の参加によって過疎の活性化も含んでいます。

私はこのように外に向かって展開し、里山アートを展開していることに人生の仕合わせを感じます。元気の限り継続します。