2017.09.12
作品づくり
森紘一 

 里山アート展の会場は稲穂がたわわに実り、早くも秋の気配が漂っている。

昨夜は、かなりの雨が降ったという。そのせいか、ぬけるような青空ではなかったが、豊実の空気はいつものようにあたたかく澄んでいた。

 第14回里山アート展は9月30日から10月22日まで、22日間開催される。今回は諸事情で、早めに豊実を訪問することになった。 

実は作品づくりとは名ばかりで、すでに溶接を済ませ、形の出来上がった鉄骨のオブジェにペンキを塗るだけの作業である。

それでも、総合プロデュウサーの佐藤さんは「そこで何を感じ、喜びを見つけ出すことができるかどうかが大事だ」という。そこでわたしは、できるだけ表情を描こうとペンキ塗りを楽しみました。

それは作品としての出来栄えではなく、作品づくりに参加するわたしの心構えについての励ましであることに気づいたのは、翌朝のことだった。 

「守衛」と題した作品は、アート展会場のシンボルドームの前に設置された。赤と黒の二体の守衛さんは、ごく自然に、当たり前のようにそこに佇んでいるように見えたのです。

 「参加してよかった」思わず、感想が漏れました。

出来上がったばかりの「第14回里山アート展」のポスターを見ると、「アートと生活」〜こころに感動をみつける〜 と副題がついています。

作品づくりに参加する皆さんも、見物に来場する皆さんも、ぜひ身近なアート展を一緒に楽しみ、新鮮な喜びを共有していきましょう。