2016.10.14
進化する里山アート展
佐藤賢太郎 

よく読んでくださる方の一言、私の下手な文章でも平気です。書くエネルギーの原点は、実践がないと書けません。理屈ばっかり述べても、一つの実践にはかなわないと思います。ことに今年は、いつもより「里山アート展」について多く書いています。それだけ思いが強いし、とことん努力しています。 

会員の大島さんのと接点から、今年も郡山から障害者の方が5回に分けて、里山アート展の見学に来られます。

   さて、里山アート展会場ですが、車椅子で田んぼの自然を満喫できるところは世界中でもそうありません。しかも今年、彼らはオープニングイベントに参加、そして作品参加であります。昨年、車いすで田んぼの周りを周遊可能にするために、耕作田圃を削って道路にしました。これも障害者の方が来られることがきっかけでした。しかしそのことによって私も健常者にとっても大変歩きやすくなっています。自然を楽しめます。これを作るには、町の補助金や多くのボランティア、その他様々な苦労はありましたが、これをして本当に良かった、やってよかったと心より思います。思わず歩きたくなるのです。私たち仲間の遺した誇れるものです。

今年、念願の願いでもあり、ドームに絵を描きました。何も書かないほうがいいと言う方もいましたが、私はそうは思いませんでした。これができたのも作家や様々な方の協力によるものです。さらに今年は、ドームの中に車椅子でも入れるように入口を広げました。それを、とても車椅子の方にとても喜んでいただきました。私も嬉しくなります。こんな形で身体障害者の方と接点をもつことができるとは考えられませんでした。私は皆様に何の協力もしていませんでしたが、アートを軸に接点ができたことに喜びを感じます。もし私が身体健常者でないならどうでしょうか。 

さらに、田圃を渡るための道路に段差があり、車椅子を動かすことに難儀していました。来年でなく今年の開催日までに、私はコンクリートで傾斜をつけ直しました。障害者に優しいことは、私たち健常者にも優しいことです。 

企画をたてるのは私ですが、振り返って思うのは、こうしたベースを作った仲間に感謝します。来年を待たず、今できることはすぐにやる。和彩館での昼食では彼らは明るい声で話しています。この裏方は大変なものです。しかし喜んでくださるのがうれしい。だから言葉だけ並べても何もならないと思います。実践するかどうかが人間の真価と思います。