2017.11.03
美しい景観をつくる
佐藤賢太郎

  今年の里山アート展開催で、絶景ポイントができました。是非見てください。

今年、里山アート展の会場の草刈りを新潟市から手伝いに来てくれた方がいました。その方に阿賀野川の川べりの草刈りをしていただいた場所は、以前から素晴らしいところでした。佇むだけでなく、私は自然そのものを作品にしようと思い立ちました。 

川辺の風景を作品にするには仕掛けが必要です。その場所を引きたつように、そしてもっと川辺が見えるように周囲のツルを切っていただきました。その作業はとても難儀そうであった。そこで思い切ってツルが絡まる大木を2本、切ってしまうことにしました。

切るのは私ですが、その私が川に落ちそうになった顛末は以前述べた通りです。しかし切った後、隠れていた阿賀野川がすっきり見えるようになりました。 

その風景に小さな棚田を作って、水芭蕉を植え大河と水芭蕉が見られるビユーポイントになりました。しかし川の淵がえぐれ、排水の問題点が出てきました。そこで大塚さんの今年の作品、「支え合う」のパイプを生かし、川に落とす排水に使おうと、思いつき配管しました。そこに突然新潟市の草刈り助人が現われ、このパイプを埋めたら良いのでないかと、提案してくれました。 

私は翌日そのパイプが見えないように埋設をしました。また、景観をより良くするために、彼、助っ人に枝切りをして頂きました。

夕方、薪運びを終え、そのテーブルとイスがある景観で家内とビールを一口飲み干しました。あたりは絨毯のように落ち葉が敷かれ、テーブルにも落ち葉が見られ、何と贅沢な一時なのかと思いました。この年でないと味わえないであろうと確信します。何とその翌日もからは新潟から来てくださり草刈りをしてくれました。来春のための草刈りですといいます。ありがとうございますというと、健康のためになりますと言います。なぜ遠路豊実にお出でになるか自身の口から多くを語りません。正直ここまで草刈りのできる方は私の他にできる方はいません。

 ふと、20年以前に尋ねた修学院離宮を思い出しました。私は阿賀野川を前にした部屋にいるようです。修学院離宮を創建された後水尾上皇のようにはお金をかけず、簡素な建物と美しい川辺の風景が見られます。来春には、水芭蕉と重なり合った風景となりそうで、とても楽しみである。