2018.03.28
体験教育旅行受け入れ10年目で
佐藤賢太郎

体験教育旅行10年目にして、我が家に泊まった生徒が、「もう一度行ってみたい田舎」と我が家に来てくれた。
東北大震災の直後、我が家に来る予定であった生徒が、混乱のために取りやめになった。そしてその後、実現したのは千葉県習志野台の中学生であった。彼ら男子生徒6人が自主的に企画を立てた旅行でした。そのことに、家内は初めてで大変喜んだ。農家民泊として受け入れる喜びであった。 

私は何故ここに再び来たかったのか、一人ひとりに尋ねました。
「一泊は短すぎた。都会ではできない経験がたくさんできると思った」「師匠(私のこと)や佐藤マキ子さんに会いたかった」と童顔の生徒が言います。

またある生徒は、「旅行中は楽しくて、つい夜遅くまで起きてしまい、翌日の仕事はきつかった。でも、やり遂げた達成感がありました」と言いました。なかには、「玄米食は健康に良いと母に言ったら、その日から玄米になりました」と言う報告もありました。

それを聞いて、私たちはとても嬉しかった。

そして生徒たちは、「お土産があります」と言いました。私には帽子、家内にはブラウス。私は「帽子に早速君たちの名前を書いて、記念にするから」と言った。家内は、「お菓子かと思ったら、いつまでも残るお土産ですね。嬉しいね」と言いました。

我が家では、決して緩やかとは言えない労働をしています。そこに志願してくる生徒は頼もしいものです。 

その日、私たちは富山市で倫理の講演会があり、家内は彼らに、押し寿司をお土産に買い、急いで帰ってきた。

「家族であることと家族になることは違う。家族になるには努力がいる。」そういう内容の話であった。そのことを踏まえて、彼らに「君たちの親は素晴らしい人たちですね。」と私は褒めた。

今日、彼らにいろんな体験をさせ、それを元に、夜、夢と希望をもった話しをしたいと思います。大人の後姿を見て、子供たちは成長してゆきます。これが教育だと思います。そして何よりも、実践しないことは響かないと心得ています。