2016.06.28
私の研修
若佐 治那

  丸五日間の体験学習をさせていただき、本当にありがとうございました。田んぼの草取り、素手でとる方法と道具を使用して取る方法。チエンソーを使っての丸太切り、草刈機を使用しての草刈り。食物を包んだりする笹の葉取り、そして水洗い等、すべて全く初めての体験でした。そうそう大切なことを忘れていました。蛍の観賞も。幼い頃父や母の古里で見た頃の思い出がよみがえってきて、なつかしさと自然の営みの素晴らしさを感じることができたのであります。否(いいえ)感じたのは蛍の美しさだけではありません。体験の初日、裸足で田んぼに入った時、足が泥状の土の中に沈んでいく、土がしっかりと私の足を包み込み、一歩一歩進む中、水温のわずかな違いとからまって、行き先が違えば感触も違ってくる微妙な感じを味わう様に私の頭上にある天なる空と土中にしっかりと根ざした私の足とが一個の生命体として自分がここに居る、このことも全て大自然の中での営みなのだと気付くのであります。それは田んぼであり、田の中の草であり、丸太も、土手にはえている草も、そして笹の葉もです。

 そして何よりも無農薬で作られたお米、野菜をいただく食事。食材の一つ一つが手元にあるものを使っての料理なのです。体験学習をされた中学生をはじめ、食べた人、皆が “おいしい≠ニ称賛の言葉を発せられるのです。勿論私もそうです。

 私は30歳のころから持病となった腰痛。果たして草取りなど大丈夫だろうかと思いました。ひざを曲げて腰を下ろしての手による草取りが勝負の分かれ道だったようです。ところが不思議になんともないのです。嬉しい限りです。

そして私にはプレゼントが舞い込んできました。ウーファーとしてこられたオーストラリア人のトーマス君。23歳で日本語が少しできる好青年。恥ずかしながら私は外国の方と話をしたのが初めてです。二人で作業をしました。そんな体験ができたのはラッキーでした。

 自分を変えるにはどうすれば良いのだろうか、昨年の十月仕事から解放された私はどの様に生きていくことが、生活することが大切なのか自問自答する中での今回の体験学習でした。大自然の摂理の中で生かされている自分ならば共生の道を進みたいと強く意識できた事が仕合せであります。本当にありがとうございました。

 佐藤賢太郎様へ