2011.01.03
日本をどうするか
佐藤賢太郎

たいそうなタイトルを書きましたが、確実にこの私が住んでいる日本のことです。平たく言えば、自分が明るい未来に向かって生きているのか、それとも自分の趣味の世界に居場所を置くのか、何もしないで批判や文句を言って人生を送るのか、ということであります。何もしないで流されるままに生活してゆくのでは、負の遺産をふやすことは確かである。

今の日本は、政治の混迷、国民一人当たりの負債額は700万円相当、少子高齢化や年金問題を抱え、外国からは領土問題で自己主張されっぱなしという状況です。

私は一番に景気の回復というより精神的なことが大切で、その後どうするかが順序であると思う。日本人が自分の国を卑下し、誇りを持たないようなことでは話にならないと思います。愛国というと直ぐ右翼的などと短絡的に連想される方もいるようですが、とんでもないことであります。山や川の恵まれたこの日本を、自分の住んでいるところを大切にせずに、建設的な未来の創造がどうして生まれるのでしょうか。

台湾生まれで日本国籍を持つ金美齢さんは、「一人ひとりが目覚め、伝統的な倫理観を蘇生させることで日本は元気になる」とメンタル面を強調しています。

今日(3日)NHKの放送を見ていたら、解説員がそれぞれ閉塞する日本をどうしたらよいか意見を出し合っていました。破綻寸前の、ある離島の町の復興取材の紹介でした。どうしたのかとの問いに「守りと攻め」と町長は言っていました。守りとは、財政削減、三役の給料削減、職員、議員を削減すること。攻めとは、Iターンを受け入れて住宅優遇、新規事業を応援すること。このことで島の人口の1割がIターン者になったそうです。観光も何もないそこは、「人」を資源として人間力に注目したことを挙げています。

地域の人間だけでは何も進化しないとわたしも思っています。外の力は必要ですし、生きがいというところにポイントをおけば、外部の人々にも協力していただけると思った。

少子化についても財政がないところに莫大なバラマキをするのではなく、若い人たちに結婚を進めることのほうが得策と思える。人生を支えあって生きるから生きがいもできあがる。自然の法則から学ぶべきことは多くあるはずだ。

私は暮れの訪問者ということで掲載していますが、どんな結論になろうとも、少なくとも動き出してみたいという積極的な人間が大切だと思います。暖かい部屋にいてぬくぬくするより、可能性は定かでないが一歩でも動く人を相手に話す方が楽しいものです。

例えば、素早く動いて結果を出すには、地域社会では町長というリーダーの判断力が大切だといえます。それが叶わない場合は自分達で挑戦すればいい。煎じつめれば、それしかないともいえるのではないでしょうか。