2006.11.02
大型観光バス来る

豊実では貴重な秋晴れの31日、朝起会のI支部御一行様36名(内男性1名)がコスモ夢舞台見学のため、はるばる関東よりおみえになった。

大型観光バスが長時間、豊実駅前に止まっている光景は前代未聞であろう。
好天の日曜日にも関わらず、地元の方の人影どころか犬猫1匹歩いていない。そこへこれだけ大勢の人間が押しかけたわけで、ムラの人たちの目にはどのように映っていたであろうか。
映画「七人の侍」の1シーンを思い出す。家々の戸板の隙間ならぬカーテン越しにムラの方々は見ていたはずで、連日の大騒ぎに、何事が起こったかと目を白くさせていたに違いない。

佐藤さんは収穫したばかりの黒米を販売して、反応を見たいといって、津川までビニールの袋とラベルを買いに出かけている。そこへ予定より1時間以上も早く御一行様が到着したからたまらない。

宿舎建設作業と風呂焚きの手を休め、急遽、山から下りた。滔滔亭の囲炉裏の炭火お越し役に、83歳になる佐藤さんのお母さんまで駆り出され、筆者もついに厨房に入る羽目になった。
やがて、佐藤さんが帰ってきたので、里山アート展へ御一行様をお連れして、懇切丁寧にゆっくりとご案内してもらうことにした。

料理は、地元で取れたキノコが4種類入ったキノコ汁、これが先日のちゃんこと鍋の美味しさとも違う絶品で、レシピを聞きたいという方が何人もいた。古代米のおにぎり、石窯で焼いたピザ、シフォンケーキ、チーズケーキにコーヒーが出されたが、早朝より鍛えている女性パワーは賑やかで、勢いがあり、あっという間に消化されていった。

さて、黒米の販売の件であるが、おそらく佐藤さんの説明が功いたのであろう、20個近くの注文を受けてしまった。ところが、袋に詰めるまでに混ざっている籾や籾殻を選び出さなければならず、一向に進まない。ついにギブアップしが、そこは、身内同然の間柄、甘えて、お持ち帰りいただいたお客様に選別していただくことで了解してもらった。

ふくろう会館の見学とお風呂へ入る組に分かれたが、風呂への送り迎えはなんと大型観光バスである。さらに驚いたことは、一度に浴槽へ6人入ってお湯を溢れ出させたという。後のことは、ご想像にお任せする。

いよいよ、帰る段になり、狐の嫁入り屋敷を見学したいので早く出たいというのを半ば強引に引き止めて、座談会が始まる。
旅というもものは、総花的にあちらこちらを気ぜわしく見て回るだけではなく、交流こそが大切。実践とは基本を身に着け応用して意味のあるもの等々、佐藤さんの話の後、自主発言では、豊実の冬の暮らしについての質問などがあって、和やかなムードのうちに帰りの時間となった。  

夜には無事到着したことと帰りのバスの中が大変に盛り上がったというご連絡をいただいた。御沓一敏)