2006.08.22
更正保護女性会での講演内容・骨子
2006.08.25於和彩館)

掲記について、下記のような骨子で講演させていただく予定です。

<初めに
このたび私のようなものが更正保護女性会・集会の講師にお招きいただきありがとうございます。
今まで、何度か講演する機会がありましたが、地元で行なうのは初めてであり、記念すべき日であります。
近年、異常な青少年の犯罪、親殺し、教師への暴力、登校拒否、ニート、引きこもり等々、昔では考えられないような事件や現象が多発しています。それも都会だけでなく地方でも同じことが起こっているのであります。

異常な時代だ、世の中がおかしいと誰もが思っています。しかし、評論家を初め、学校、社会ではこの問題をどうするかとなると、なかなかこれだという解決方法がなく、困っているのが実態ではないかと思います。

青少年はこれからの日本を背負って行く人材でありますが、その青年たちが逞しくなければ、家庭も国も衰退して行くのは確実であります。

ところで、私は友と豊実にコスモ夢舞台という夢の実現を描きながら、10年間、建設活動を続けてまいりました。

本日はそのことと、教師生活、弟子生活、彫刻家としての経験をとおして、青少年が夢をもって生きることの大切さをお話し、一つの提言をさせていただきます。

1.仲間とコスモ夢舞台を創る過程をパワーポイント(スライド)を使って説明する。

2.コスモ夢舞台に生徒の受け入れをした体験と成果の報告

かつて、教師をしていたときに、生徒との合宿をしたことがありましたが、まさか、コスモ夢舞台でこんな体験学習の受け入れをするとは思わなかった。 

NPOの紹介で、学校教育の一環、また体験修学旅行として都会からいろんな生徒がここに、3、4人単位で分散して宿泊します。

体力がないひ弱な子。挨拶の仕方がわからない子。いじめをする子。さまざまです。
生徒たちは、自分の家庭のようにわがままを言えない環境に入ります。ゲームセンターやテレビもない山里の自然の中で、彼等は自分たちの食事の用意やまき割り、風呂掃除、芋ほり、草取りなどの作業で汗を流す体験を通して、また、辛抱することや挨拶の大切さ、人には何が大切なのかを折々に語ることによって、学び取ります。

すると、彼らの顔に開放感や爽やかさ、自信を取り戻した喜びの表情が伺えます。
人生に疲れた大人の方も、ここに参加することによって、元気になった事例があります。


3.元気のない若者とその原因は何だろう

若者が生きがいや目標を持てない。犯罪とまでは行かなくとも不登校、ニート、引きこもりになる例は多い。

原因としては、 親と子供の接し方の問題、家庭不和、受験の失敗、就職の失敗、失恋、学校、職場での人間関係の破綻が考えられます。

破綻によって、傷つくこと、失敗することが怖いから自分の世界にこもる。

挫折が鍛えられていない現代のひ弱な子の心を直撃する。

ひ弱なのは、社会全体に蔓延する過保護や甘えにも原因がある。

物質的には恵まれていないネパールの子どもたちの目が輝いていると言われているのに対して、物質的に恵まれているはずの日本の子どもの目が輝いていない。

日本の国技である相撲が、外国人に制覇されているのはなぜか


一般的に、現代の日本人は青年だけでなく大人も逞しさやハングリー精神がなくなっているのではないか。
ホリエモンのように金を儲けようとするだけでもだめ、それは逞しいとはいわない。マスコミや時流に流されない精神を持つこと。
     
ギリシャに行ってまいりましたが、日本の車が一杯です。それでは技術があるから尊敬されるかというとそうではありません。
物質的に恵まれなくとも堂々と生きる姿、誇りが大切である。

金持ちが偉いのではない。肩書きがあるから人間は偉いのではない。



 ・大学受験失敗

 ・教師になろうと採用試験を受験したが失敗。

 ・教師を辞め、家を売って、彫刻家の弟子入りをしたが後悔した日々。

 ・独立して彫刻家になったが、前途真っ暗、夢どころではなかった。

 ・ようやく安定したかと思ったら、田舎に帰る大きな変化を迎える。

どうなるのか、そのときは解からない。

しかし、すべてに言えることは、夢を持ち、向上しようと動いたということであった。

今まで挫折や困ったことに出会って参りましたが。それは自分を鍛えてくれ、より良くする為の試練であった。困ったことがよりよい結果となりました。それは失敗でなく、怖がることでもない。

なければないなりの生き方をすればいい。今に感謝すること。これでよしと受け容れ、前向きで建 設的な心を持つことが大切である。
すると素晴らしい出会いや友にめぐり会う。

人間の価値とは1つではない、さまざまである。


勉強が出来ること、スポーツが得意、音楽、美術が得意、料理、農業が好き、パソコンが得意、建設物を作ることが好き、それぞれが持つ価値を親が認めることである。


それを親や大人が学校の成績、有名大学や大企業へ入ること、肩書きを取ることを第一優先にして、それだけが人間としての唯一の価値であるかのごとくに思っていないか。

それを煽るテレビやインターネットなどのマスメディアに乗せられて、それが全部正しい価値基準だとしていないか。

私が仲間たちとここまでやってこれたのは、肩書きで判断するのではなく、お互いに人間の価値を認め合っていることと、人間にとって何が大切かを知っている仲間がいたからできたのだと思う。
利益や社会的肩書きばかりを気にしていては、とてもできなかった。そういう価値を持った素晴らしい友がいて、支えてくらたからコスモ夢舞台ができました。


@ 狭い考えにとらわれないこと。

A 失敗を怖がらず夢に向かって挑戦し、向上しようとすること。

B 自分の利益しか考えなかったら仲間は誰も来なかった。

今後も、こんなことをここを訪れる子供たちや大人に伝えて行きます。

コスモ夢舞台に対する反響
新聞やテレビでの掲載、報道、NPOの体験学習の見学コース、11月に大阪の旅行エージェントの団体が奥阿賀を訪れるがここも見学コースに入れてくれている。

コスモ夢舞台があるお陰で、ギリシャのシンポジウムに推薦していただいた。
道のりは長いが今後が楽しみである。(佐藤賢太郎)