点と線       
            2007.11.28 佐藤賢太郎

新潟県豊実に住居を移して今年は5月に高島屋での個展、そして今月11月19日里山アート展の作品搬出と所用があり上京した。その折、コスモ夢舞台を支援してくださっているEUジャパンフェスト日本委員会事務所を森紘一さんと訪ねた。事務局長の古木修治さんはいつものように熱くコスモ夢舞台や里山アート展について語ってくれた。改めて里山アート展の意義を参加者や作家たちにも問いかける必要にせまられた。古木修治さんは来年第5回里山アート展ということで、今まで立ち上げてきた経緯を評価して下さっているが、それなりのアート展にするには、その意義や選別も必要でないかという意見に全く異議は無い。

里山アート展は権威あるもの、規模の大きいものでもない、名誉や賞を得るものでもない、そんなところに誰が出すのだろうか。大地の芸術祭という億単位の補助金を集めた地域おこしとは天と地の差がある。アート力とはどういうことなのか、社会に何を及ぼす事ができるのかそんなことを考えてみたい。

さてその古木修治さんが24日福島県三島にアイルランドのソプラノ歌手サーニャさんを案内してワークショップやコンサートをした。私も夕方参加した。その折いろいろ話はしたが、三島町に立派な文化会館のような建物があった。そこでコンサートは開催されたが、普通は使いきれなく閉館されて入りと言う。ものすごい経費を使って立てられた建物だと思う。このようなことは日本全国に一杯ある、建物だけの事ではない、おかしいことがおかしいと思わない仕組み、おおくの日本人は慣れになっていないか。指摘されればそうだなと思うが鋭いと言うか古木修治さんは当たり前のことを言っているだけと言うだろう。そこにコスモ夢舞台の規模は小さいが実践している事に意義があると思っていただいているのだろうと思う。

さて三島と言えば奥会津書房の遠藤由美子さんが住んでいるところ。私と同じくユーターンした人で田舎でこそ本物と向き合う、そんな生き方を出版活動でなされている。そこに古木修治さんは共鳴したのだろう。そこに人がいるから古木修治さんはお連れするのだろう。25日遠藤さんのお寺でコンサートが開催されまたまた三島に通った。里山アート展に向け協力しましょうと言うエールをいただいた。動いてこそ感動はやってくる。それぞれが離れたところで点として存在している。其れが線になって結ばれようとしている。人生楽しい事ではないか。