2010.10.31
登りつづける
佐藤賢太郎

毎月読んでいる冊子に短い言葉が載っている。今月は円地文子の「登らなければ、登りつづけなければ、決して坂の上には出られないのだ」の言葉が目に留まった。

夢は追い続けなければ実現しない。しかもどこまでも、何歳になろうとも、夢を創ることが生き生きとさせる秘訣であると思う。出来ないことを語るのが夢ではない。

仲間とともにコスモ夢舞台のベースを作ってきた。果たして皆さんがいつまで、どれくらい共感していただけるか解らないが、私は生きている間、夢を追ってゆこうと思う。

建物から里山アート展、田んぼ夢舞台祭り、ビオトープ、農業など理想を創ってきた。ここで体感するのは会員の皆さんであり、これからの青年たち、そしてここに集まった人たちは皆さん、言ってみれば共和国の人々である。

本日、会員の大塚さんの友人、種子島生まれのFさんが昨年に続き泊まりでさいたま市より、お出でになった。彼は現役の頃、手彫りで判子を彫っていたそうです。今は、ほとんど機械で完成させるそうです。

「私は古い人間で、それでは満足できません。前々から思っていたのは、悠悠亭という看板を木で彫りたいと思っていました。それも曲がった木がいい」と言いましたので、「是非来年の里山アート展に出してください、材料は私が用意します。積極的に行動する方を期待しています。それが、一人一人輝くということです。誰でも里山アート展に参加できます。」そう私は申しました。「田んぼにどのように飾るかは私に任せてください」とも付け加えました。

アートティストは造形作品、音楽などなど、創造、演出する形だけではなく、豊かに生きることを創造する人間であると思っている。例えば、そのために田んぼ夢舞台祭りも組み合わせ、里山アート展を開催し、ビオトープもそこに連結させる。さらに、この田園風景にヤギがいたら、どんなにか長閑かだろうか。絵に描いたような風景が見られるだろう。こんな風にして、コスモ夢舞台は新しい感動を作ろうとしている。

 来年は今年にないものを付け加える、それも創造であると思う。

しかし理想はあっても、それを行うことは無農薬米つくりと同じように容易ではないと思う。何でも強い思い入れがなければ理想は実現しない。私の場合は、コスモ夢舞台に共感する人がいなければ夢の実現は難しい、夢を分かち合うことが楽しい、だから出会いは人生の宝で、それが出来るのは贅沢な人生であると思う。