2015.06.29
蛍音楽祭の出会い1
佐藤賢太郎

 野外でのコンサートは、いつも天気が気になります。開演直前まで会場周辺の草刈りや観覧席の準備、音響の設営をしておりましたが、開始直前に雨が降ってきました。いつものことながら、この天気を全員が気にします。私はやると言ったら必ずやる、そうすれば道は開けると確信しています。限界に挑んだギリシャでの彫刻制作を思えば、雨なんか何ともありません。雨を生かせばよい。最悪、出演者だけでも感動すればよいとの心境でした。

 ところで、今年は来賓として新潟県近代美術館館長さんがお出でになると知らされていました。徳永館長さんは「雨でも音楽祭は実施しますか?」と問い合わせの電話をしたそうです。家内が出て「やります」ときっぱり返答したそうです。それで、これは間違いなくやるのだろうと新潟市から遠路お出でになりました。お客様としての一番乗り、それが徳永さんでした。むろん、雨の中の観覧席には誰もいません。

出演者の皆さん、雨でもやる気十分の意気込みでした。雨まで、演出効果を上げるとの思いのようです。

さて、開演の5時になると、何と雨が上がったではありませんか。まさに、天が味方しているといった感じです。主催者の挨拶に続いて、徳永さんに来賓の挨拶をいただきました。「10年前に比べると、周辺はずーっと整備されています、田んぼが生きています。ここに、若い出演者がこうして集まって来ることをうれしく思う」そのように語ってくれました。そして、館長さんは最後まで見守ってくださいました。

 最後の出演者グループは4人が同時に演出し、とっても素晴らしパフォーマンスでした。私は感動しました。そこで、里山アート展のオープニングでは一番に、会場全体からスタートしていただこうと演出の脚本を考えました。ワクワクします。きっと皆さんも感動するでしょう。

今から準備していきたいと思います。このチャンスを逃したら実にもったいないと思います。