2006.03.10
御沓 一敏
次の世代へ伝えるもの(1)

12月の初めに新潟から一時、三郷へ戻ってきている。その間、2歳4ヶ月になる娘の子供(孫)を昼間、預かる機会が多いので接する時間が長い。
他人様から聞いてはいたが、孫は理屈ぬきにかわいい。男の子であるにも関わらず、よくおしゃべりをするし、大人と対等の話し方をするので、さらにおもしろい。時間的にも自分にゆとりがあるからだと思うが、ゆったりと観ていられる。しかし、それだけでは、しょうがないので、この子に何をしてやれるかと考えてみた。

金さえあれば、人の心でも買えると豪語する人間がいる時代にあって、そうではないということを伝えようと思った。
初めての子供ということもあって、娘婿殿はおもちゃを買ってきてふんだんに与えている。
私の方は、年金生活に入ったという大義名分もあるので、既製品のおもちゃは与えず、孫と一緒に手作りをしようと考えた。

我が子のときと同じように、男の子に人気があるのは相変わらず、「○○レンジャー」と名前のつく「変身モノ」である。
これでもかこれでもかと繰り出してくるメーカーのキャラクターもののおもちゃ攻勢に対して、我が家では、カレンダーの裏紙を丸めてガムテープを張っただけのジージーと孫が共同で作った剣で「○○レンジャーごっこ」が始まる。
それに飽きると、折込の広告紙で作った紙飛行機が飛び交う。さらに、新聞紙を丸めたボールでサッカーのまねごとをする。今のところ、孫は何の抵抗もなく結構満足している。

おもしろいことに、このチビちゃんが、ちょっとした難問にぶつかると、「自分は小さいからできない。ジージーやって!」と訴えてくる。すでに言い訳することを知っている。そんな時、「小さくても、まず、諦めずにがんばってみなさい」と教えている。

これも言ってみれば、人も物をも、あるモノすべてを生かして活用する「コスモ夢舞台」と同じ土俵の上にある考え方だが、果たして、この子がどのように育っていくのか、いつ、「コスモ夢舞台に姿を見せるのか、今から楽しみである。