2009.03.08
膝の痛みを通して(1)
御沓一敏

昨年の10月、豊実で右膝に激痛を感じ、会津・坂下の病院で半月板の損傷と診断された。あれから4カ月余りの時日が経つ。当初、自分がなぜ?原因は?ということが正直、頭を過ぎった。しかし、自宅に戻り、落ち着いてきたとき原因究明より、この現実を受け容れ、付き合っていくしかないと少しずつ思えるようになった。

娘たちに、もう一度、地元の病院で診てもらった方が良いと勧められて行くことにした。予約制なので比較的、時間の余裕があって、医者とも会話ができる。また、インターネットでも「半月板」を検索して見るといろいろな説明が出ている。意外だったのは、半月板は1つだとおもっていたが、人間の足には片方に2つずつあるということ、しかも、内側がCの形、外側がOの形をしているという。この点については老若男女を問わず誰にでも一様に与えられているというから驚きである。主に膝の安定性とクッションの役割を果たしており、これがなかったら、何倍もの重力による負荷がかかるらしい。

 損傷したからといって、直接この部位が痛みを感じるのではないということ、再生はしにくいところで六十路を越えた筆者には到底その可能性はないと言われてしまった。

 こうやって、自分の身体をほんの一部ではあるが観察した上で、全体を考えてみると、とてつもなく精密で複雑な巨大システムであり、微妙なバランスの上に成り立っていることが分る。果たして、どのような力の働きで人間は創られてきたのだろうかと生命の不思議さを思わざるを得なかった。

 バランスといえば、コスモ夢舞台も同じである。引っ張る人、支える人いろいろな組み合わせの上で成り立っている、上手く行くことばかりではない。ぶつかること、傷つくこともあるかもしれないが、動かし続けるためには、時に応じて、お互いが飲み込み、受け容れて行くことしかないのかもしれないとおもった。