2007.01.31
森 紘一
読後感


争という仕事」(内山節著)を読むと、国の利益と市民生活、個人の仕事と役割といったテーマに考えが及んでくる。と同時に、「平和」な暮らしや「平和」な社会のありようが、おぼろげながら掴めたような気分になる。
「コスモ夢舞台」のさまざまなイベントや建設作業に参加したことが、物事の判断やこれからの生き方を考える上で貴重な体験であったことも、改めて思い知らされることになった。

台風の余波で荒れ狂った濁流の阿賀野川と向き合いながら、あえぐように走った磐越西線。汗まみれ、泥まみれの田んぼで足の抜けなかった古代米の植え付け。ロウソクの灯りだけの桃源の湯に、雲の切れ目から突然現れた白く大きな満月の輝き。ゆったりとした大自然の中で、初めて知った喜びや驚きは「あぁ、自分も生かされている。しあわせだなぁ!」という実感として残った。

それこそ長い歴史を持つ”自然とともに生きている”という価値観とは、こいうことを指すのだろうか。自然の力を借りて作物を育てるという労働と物つくりの文化に、日本人は無事な暮らしの喜びと「平和」を感じ続けてきたのではないだろうか。

間もなく始まる「コスモ夢舞台2007」も、中身の濃いスケジュールで楽しみです。規模の拡大を望まず内容の充実を図っている点も賛成です。ゆとりをもって楽しみながら、皆さんと一緒に汗を流していきたいと思います。                                                          「日本の、個人の活力再生を考える」シンポジウムにも、「戦争という仕事」の退廃する社会の実現をめざす第一歩として、出席したいと考えています。