石夢工房建設作業日誌
2006.4.10 森紘一

47日(金)晴れ
午後7時、蓮田のアトリエに集合したのは幹事長と鈴木さん、建設作業には初参加の高田さんとゲスト参加の厚木の岩藤さん、そして私の5人だった。鈴木さん運転のプログレは、午後10時半過ぎスムースに豊実へ到着した。いよいよ、豊実での本格的な生活が始まる御沓夫妻と先発した大野さんがストーブを囲んでいた。賢太郎さんとマキ子さんも明るい笑顔だった。「蔵・銀河」を初めてのぞいた岩藤さんも、昔の土蔵を知るだけに感慨深げだった。明日、早朝からの仕事を控えて、全員早目の就寝となった。

48日(土)曇りのち雨
午前6時過ぎ、今にも降り出しそうな曇り空をみあげながら石夢工房にむかった。朝飯前の一仕事は木材の移動と作業場の整備だった。鉄骨でくみ上げた工房の屋根までは67メートルと高い。その屋根裏が、これから我われのねぐらとなるところだ。午前中と午後を通して、棟梁大野さんの指導の元で、角材の切り込みと据付け、床板の張り込み作業が上と下に分かれた全員で行われた。地元の古山さんが、助っ人として参加してくれたのも心強かった。
赤湯で汗を流したあと、マキ子さんと久美子さん手づくりの料理で飲む酒もまた旨かった。岩藤さんと高田さんも感激の面持ちだった。所用で戻った鈴木さんと入れ替わって大塚さんが到着し、米つくりに情熱をかける藤野さんも越乃寒梅を手に途中から参加された。盛りだくさんな「コスモ夢舞台2006」のイベントに、味噌つくりを加えようというところまで話も盛り上がって飽きなかった。味噌つくり実行委員長を名乗り出た大塚さんが、昼食に賢太郎さんが打った10割蕎麦の太さに驚きながら、“味は良いけど、とても蕎麦とは思えない“と名台詞をはいたのはご愛嬌だった。

49日(日)雨のち晴れ
さすがに、昨夜の宴が効いたのか全員遅めの起床だった。それでも、朝飯前の一仕事で里山アート展の会場がきれいになった。さて、今年の会場はどんな装いで賑わうのだろうか。朝食はパン食だった。渡辺美紀さんの心尽くしが食卓を飾った。古代米入りの食パンもふきのとう入りも珍しく、なかなか美味しかった。「滔々亭」の石釜つくりが完成すれば、マキ子さんの「和彩館」も新たな話題を呼ぶことになるだろう。食は命の元、まさに文化の源ということだろうから。
雨の中、岩藤さんと高田さんの土木班は、石夢工房の北側に凍てついた雪除けと土ほりで泥まみれだった。工房に電気工事のスペシャリスト加藤さんも顔を出した。屋根の下の我われも何とか予定を消化したところで昼食となった。席には、夢ハウスの山田さんも座った。今度は、賢太郎さんのお母さん手づくりのお餅だった。きな粉持ち、あんころ餅、からみ餅と多彩な味で満腹となった。元気が回復したところで、帰り支度となった。雨上がりで晴れわたった午後2時過ぎの出発だった。
帰路、予期せぬ交通事故で館林の手前から大渋滞に巻き込まれた。腹ごしらえが充分だったことで大助かりだった。久喜駅着は午後7時だった。