2009.8.6
エレルヘイン少女合唱団来訪5
佐藤賢太郎

コスモ夢舞台始まって以来のビックイベント、田んぼ歌唱祭も終わり、別れを告げる朝となった。朝食は9時にして欲しいとのことで、ゆっくりした朝のスタートであった。裏方はもちろん大忙しであった。朝食は渡辺さんにご協力いただいた手づくりパンにし、昼食はおにぎりの弁当を井上さん、加藤栄子さん、それに村の方々が用意してくださった。                     

朝が遅い少女たちの中には散歩する方もいて、その一人ピアニストの方を桃源の湯に案内して一人でゆっくり入っていただいた。そうこうしているうちに、9時の朝ご飯となった。またまた歌から始まる食事に入った。                    

食事が済んで11時出発まで自由時間になった。豊実船渡集落一帯はエストニアの少女たちであふれかえった。その光景は、二度と見られない異国ムードあふれる新船渡通りのようであった。是非皆さんにも、その絵になる様子を見ていただきたいものであった。
   
   さて、いよいよお別れの時がやってきた。ロイトメさんは何か言いたいことはないかとか、何か言いたそうですねと促してくださった。私は「二度とない機会を作っていただきありがとう。皆さん本当に感動してくださいました」、と言った。

そこから即興の歌が始まった。私たちだけが何度も即興の歌を聴けて得をしたようです。お手伝いの方一人ひとりに歌のプレゼントをしてくださいました。私には「ここに座って」と、ロイトメさんが椅子を指示された。私がその椅子に座ると、(通訳によってわかったのだが、どうも私は王子様の役らしい)お姫様が迎えに来るという歌を歌ってくれた。少女たちのリーダー格に当たるスタイル抜群の美人がソロで歌い始める。そして周りが歌い始める、まるでミュージカルの一場面のようであった。その方から、私はソフトに感謝の抱擁をプレゼントされた(もっとも、誰もその写真を撮っていないから証拠はない)。
   次に家内がその椅子に座ってプレゼントをいただいた。その写真はムービーで記録されている。

さてバスも到着して出発が近づいた。記念撮影となった。ロイトメさんが戻って何かしている。すると花瓶のグラジオラスを抱いて草刈り鎌を持って、写真に納まるというのだ。最後まで手を抜かない演出や少女たちに対する目配りはすごいもので、数人の少女たちに前に出るように指示していた。70歳半ばと言う年齢なのに、すごいタフで情熱的な姿に皆が感嘆させられてしまった。

ようやくバス乗車になったがこれまた一苦労、デラックスバスで大型なのに荷物が積み切れない。運転手と助手の二人は汗だくだくでした。別れを惜しみながらバイバイをして別かれた。私は冗談に「忘れ物が残っていたなんて、ないでしょうね」、と荷物置き場の車庫見ると、何とトランクが一個残っていたのです。急いで家内が車でバスを追いかけるという一幕もありました。