2015.07.17
「呉善花」を再度読む
佐藤賢太郎 

先日、呉善花(おうそんふぁ)さんが「日本は世界で一番所得格差のない国」と言っている文章を目にしました。記憶に残る方であった。

ところで、7月27日にお出でになる香港生まれのウファーWesleyさんから、「縄文の文化について話を聞けることが楽しみ」ですとのメールをいただいた。すごい勉強家であり、日本のことに関心がある方だと思いました。

そこで再度、麗澤「知の泉」シリーズ④『縄文思想が世界を変える』呉善花著を読み直しました。私は以前から、中国人や韓国人との軋轢、なぜ一般的に中国人、韓国人は日本人を嫌うのか、またその反対の日本人もそうなのかと思っていた。

そこに私は、韓国生まれの呉善花さんの文化の違いについての件を読んで驚いた。彼女の洞察力の深さに、うなずける多くの面があったからです。しかし、私はそこに書かれている内容を忘れていました。

 文化の違いについて彼女は、日本に来て一年目は楽しい、2,3年目になると日本人がわからなくなる、それを超えると日本が好きになると体験を語っています。また、2,3年で帰国したある韓国の女性ジャーナリストが日本を批判して書いた本が韓国でベストセラーになった?と触れています。

彼女は「はじめに」の文章で、「世界にお金持ちの国はたくさんあるが、国民の大多数が大きな経済格差もなく、豊かにかつ安全で平和に暮せているような国は日本のほかにまずない」と書いています。

呉善花さんにとって、なぜ日本人はミステリアスなのか。詳しくは書けませんが、文中にこうありました。“日本には3つの世界がある。一つは「欧米化された日本」。もう一つは「農耕アジア的な日本」。そして最後の一つが「農耕アジア以前の時代に由来する日本」。つまり縄文文化である。

彼女が言うには、私たちが今見ることのできる日本文化は、そして社会や経済や政治の在り方も、みな三つの複合から成り立っていると思えます。“

そして、 日本人よ、高き理想を持とうと結んでありました。

私はこの文章から自分を顧みて、うなずけることが多くありました。
まさに、欧米化した日本人、農耕民族のアジア人、そして縄文時代の日本人の精神が私の中に複合していると思います。

最後に触れておきますが、呉善花さんは「世界の未来を開く縄文.・神道の考え方」について、大変興味深い指摘をされていました。

毎朝の勉強会、そしてウファー呉善花さんが繋がって世界の文化の違いや自分自身について考えることができました。