2019.4.18
祠、完成する、そして
佐藤賢太郎

 今は何でも資格がいる時代となった。祠設置にユニック車を使うことにしたが、ユニック車は資格がないと貸せないとレンタカー会社から言われた。どうしようと思った。しかし瞬間に思った。3人揃ったので、人力で行うことにした。これなら資格が要らない。
 しかしこれがすごく苦労することになった。ともかく祠の設置が無事できたことはありがたかった。皆に見せたいと思った。思いもしなかった祠の設置である。

 予算がないのに、初めからこうしてくださいと言われたら、私は作らないだろうと思った。そこが動かないものが動く要因となった。そこには動かす人間がいたから動いたのである。
 後はネームを赤い石に掘るだけ。となった。設置を終え、ある方と話すことになった。するとその方は「花の命は短い、どんな偉い人も消えてしまいます。どんな人でもスポットが当たるのはひと時。あの利発な皇后陛下の美智子さんでも皇室に入り苦労されました。私は花を活けて、本を読むことが楽しい」と言いました。
 私は「私の生き方を次の人に伝えたい」というと「欲望の電車」と反論した。私は「より善く生きよう」と言いました。そんなことは欲望ですというのであった。それは彼女の悟りかもしれないが、私は死ぬまで、より善く生きたいと思う。
 私は「学ぶことが楽しい」と言ったが、そこだけは共通であった。