2020.8.13
龍雲寺の作品設置
佐藤賢太郎

 ときめきながら、この日の設置を待っていました。当日は猛暑でした。日本の現代社会は宗教というと、いぶかしがる人が多い。
 しかし私はこう思う。人間に生まれた以上、人間は計り知れないものに覆われているのではないか。どうして病気になるの、どうして私だけが不幸になるの、何故事故にあうのなどなど。人間の意思とは別なものに支配されている。
 ところで設置をしながら、始終お出でになる檀家さんに「こんにちわ」と呼びかけると「こんにちわ」と皆が言葉を返す。特に高齢者は反応がいい。女性は「わ―可愛い」と言う。近くにお地蔵さんがあるのだが私の作品を見て反応する。これはと思う人に作者の私は説明するのだが、これって宗教心なのだろうか?

 いわき市というと地震や津波などがあり遠いところと思いますが、阿賀町から車で2時間です。急に近くになりました。
 除幕式は10月1日に行います。私は嬉しい。私のような彫刻家に龍雲寺のような存在がある関係性が。龍雲寺の特別なはからいを受け、除幕式にはお世話になった方を招待したい。そして一人一人話をしていただきたいと思います。禅ホールにも彫刻を置きます。