2008.03.07
ノルウェー大使館・レセプション
御沓 一敏

EU・ジャパンフェスト事務局のお声がかりで、佐藤賢太郎さんがノルウェー大使館からレセプションの招待を受けたのを機に、ふくろう会々員にも一緒に参加しませんかとの声がかかった。
 外国の大使館を訪れる機会など滅多にないという思いがあってか、日毎に出席者が増えて結局、14名となった。
   
 夜の7時開始に先立って、広尾駅近くの喫茶店へまず、半数の一陣が到着。佐藤さんより、コスモ夢舞台(豊実)の近況が報告された。少しずつではあるが、受け止め方が変わってきている地域の様子を聞きながら、自分たちのやっていることは、規模こそ小さいが、日本の中でもこれから必要なことであり、ユニークな活動であるという共通認識を再確認するうえでのミニシンポジウムが展開された。

第二陣を駅で待ち受けて、団体ツアー客の名所訪問さながら総勢14名の大所帯がノルウェー大使館へと向かう。ノルウェー大使ご夫妻はじめ、EU・ジャパンフェスト事務局長の古木さん、スタッフの方々の出迎えをいただいた。
   大使のご挨拶、古木さんのご挨拶、ご紹介、スコール(乾杯)のご発声によってレセプションが幕を開け、知己の人、はじめての方、それぞれが思い思いの交流ならぬ、直流が始まった。

この明るく、和やかな中に醸し出される熱気は何なのか。マスメディアが挙って報道する殺人事件や事故にまつわる暗い、悲惨なニュースとは全く別次元の世界がある。
   このような光景こそ、今の日本中に伝えたいと思ったのは筆者だけではなかった。大使の奥様(日本人)が日本人はもっと、自信を取り戻して欲しいと話されていたことからもそのことを伺い知ることができる。

佐藤さんはご馳走をいただく間もなく、寸暇を惜しんでいろいろな方々と情報を交換していた。もちろん、私もできる限り、はじめてお会いする方々に「コスモ夢舞台」の活動をお伝えするすることに勤めたが、皆さんから等しく共感をいただくことができた。

このレセプションの大変に美味しい料理を担当されたシェフは、15年間ノルウェーで北欧料理の修業をされた方だそうで、何と豊実のすぐ近くの南会津で曲がり家を活かして、レストランと民宿を経営されている方だとのこと。片道6時間かけて、イベントの度にこうして駆けつけてくださるそうである。

また、人間関係といえば、ノルウェー大使と古木家とのお付き合いは古く、古木さんのお父様の代から連綿と続いているのだそうで、ここにも熱き想いでつながっている感動的なお話を聞かせていただいた。

ともあれ、古木さんへのお礼を込めてと言いながら、態々、豊実(新潟県)から駆けつけた佐藤さんの行動力には、まさに雪の中から顔を出すフキノトウのようなエネルギーを感じた。これに応えて一歩を踏み出したふくろう会々員の皆が、ともに体験した貴重な一時であった。

大使ご夫妻、古木さんにそれぞれがお礼を申し上げ、また、今年の里山アート展へ出展してくださる予定のプロの作家の皆さんとも再会を約して、それぞれが帰路についた。