2008.09.24
武者修行?
御沓一敏

コスモ夢舞台のモットーの中に「一人一人が輝く」というものがある。ここに長期滞在した場合、佐藤さんの他には自分しかいないので、全ての仕事をこなさないと役が勤まらない。

 看板書きもその一つだが、やっているうちに、何人かの方に誉められたりすると、ついその気になって、自分でも文字を書くことが趣味のような錯覚に陥ってしまう。

 このたび、ふくろう会の仲間が自宅の庭にパン工房を作るということで、建屋を我らが棟梁大野さんが担当し、工房の看板の文字を筆者に書いて欲しいという依頼があった。

 書くのが本当に自分でよいのだろうかと途惑いながら、実際に、看板の板に対面して、その大きさに圧倒されてしまった。その所為か、本番の字の出来が下書きのサンプルよりも萎縮したという思いがあったが、彫りの方は大野さんがやってくれるということなので、大船に乗ったつもりでお任せした。

 先日、完成して掲げたので、見に来て欲しい旨の連絡をいただいた。早速、家内と娘、孫と4人で出かけた。気になっていた箇所を大野さんが全て呑み込んでくれた上での仕上がりに我ながら驚いた。工房の主は勿論、ご主人も喜んでくださったと聞いてホッと胸をなでおろした。

  コスモ夢舞台での体験が少し枠を広げた形で役に立ったことがうれしかったが、今度は、彫りの部分にも挑戦してみたいというさらなる意欲が湧いてきた。