2009.8.9                         
リトアニア紀行2                       
佐藤賢太郎

北欧リトアニアの夕刻7時はとても明るい。夕日を背にしてホテルからアートセンターに歩いて行くと、入り口に大きな写真のポスターが掲示されていた。言うまでもなく新潟県の写真である。それも豊実の竹林、津川の船玉祭りの写真であった。「えェー、リトアニアに豊実の写真が展示されている」、ありえないことです。郷里の方に見せたいものです。
   
   そこに古木修治さんたちがやってきました。ここはコンテンポラリー・アートセンター略してCACと称します。そして入り口にはBig in Japanと言うタイトルが掲げられていました。
   古木さんに案内されて中に入ると、写真展準備中の菊田さんがいらっしゃいました。彼女はEU・ジャパンフェスト日本委員会からの依頼作家の選定や写真集の編集、展示会準備と海外や日本各地を飛び回って活躍しているアーティスティック・ディレクターです。
   広い室内に一人で写真確認など準備をしていました。豊実でお会いして以来のリトアニアでの再会でした。ここでも彼女の活躍を目の当たりにしました。彼女の仕事は、作家や会場の方やいろいろな方との対応が必要とされます。
   
   またここでは新潟県の写真展のほか、別室で日本のアーチストたちの作品を展示していました。ここは今年度の欧州文化首都開催地のヴィリニュスです。

さて夕食は、豊実においでになった写真家たちと共にすることになりました。食事処は、リトアニアの伝統的料理店ということらしい。見上げると教会の塔が天高く立っていました。
   最初に写真家のリトアニア出身のアルトゥーラスさんとエグレさんに再会しました。とても懐かしく想いました。日本での撮影協力は数日でしたが、その思いは残っておりました。もちろん言葉はほとんど通じません。私は外国人との再会でこのように感じた事は初めてでした。

やがてドイツ出身のハンスさんが画廊の方とやってきました。「やあ、やぁ!」と、これまた懐かしい再会でした。4ヶ月しか経っていないお互いでした。
   夕食の注文はリトアニア的料理としました、すると冷たいスープが出てきました。赤カブを摺って冷やしたのでしょう、それとジャガイモ、それから淡水魚のフライでした。ビールはホワイトビールと言って果物のジュースを混ぜているようでした。

もちろんこの席には古木さんとEU・ジャパンフェスト委員会のスタッフHさんが同席していました。それから招待された日本の写真家の松本さん、菊田さんもいらっしゃいました。
   時々通訳がありましたが、何だかよく理解できませんでした。ビールを飲みながらいろいろな話しをしていました。時差のある初日でもあり少し疲れたので10時頃同じホテルに泊まる松本さんと帰りました。こうして7月10日の長い一日が終りました。