2017.05.21
シレロのウーフィング1
佐藤賢太郎
5月10日(水)、今年2回目のアメリカ人ウファー(25歳の男性)がやって来ることになった。私が車で家に帰ろうとしたとき、何と伊藤屋の前で外人が立っているのを発見、直ぐに彼だと思った。
事前に送られてきた写真と違っていた。彼はメキシコで生まれ、アメリカ国籍をもっているようです。それはともかく、どうも彼の英語の発音が聞き取れないのであった。
どういう人柄なのか解らないのはお互い様である。高度な話になって、英語でレポートを書いていただいた。それでも理解し難く、グーグル翻訳を使ったが、わからない日本語になっていた。
彼の滞在は、体験教育の中学生3校と重なった。ともかく、私は忙しい毎日であった。自然と暮らす田植えや畑仕事は待ったなしである。
前回の明るいイタリア人とは全然違う性格で、シャイな感じがするが、仕事の取り組みはとても真面目である。何といっても、私のやることを敏感に感じとるところが素晴らしいと思った。
私が一人でトラックから荷物を降ろしていると、手伝ってと言わなくとも自分から進んで荷物を降ろしていた。
桐の木をチェーンソーで切り倒していたところ、まさかの出来事で、電話線に倒れてしまった。草刈りをしていた彼は、気が付いたのかすぐ助けに来てくれた。勿論どうすることもできなかったが、気が付くのがすごかった。私は彼の気配りに感心した。日本人より気働きがするとさえ思ってしまう。「あなたと一緒に仕事をすることが楽しい」と言うと、彼も嬉しそうであった。
彼は私の生き方を毎日見て、私の手伝いをしている。自然を相手に農業をする暮らしぶり、リサイクルを心掛ける私に感心しているように思えた。毎日、一日の終わりに共に風呂に入るが、「いい湯だね」と私が言うと彼も大満足であった。もちろん家内の作る料理にも感心していた。
気が付けば、世界各国の若者と共に過疎の豊実で汗を流し、言葉が解らないながらも共感しあう暮らしをしている日々である。
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