2018.07.09
レニーの教育
佐藤賢太郎

 健康治癒の「進盟ルーム」の帰り、会津若松市の『徳一』という有名な蕎麦屋に、何十年ぶりかで立ち寄り、そばを食べることにした。

ざるそばを注文したが、頼みもしない野菜もついてきた。店主が運んでくれたのである。よくぞ私を覚えていてくれた。

私は昔、つまらない彫刻を差し上げたことがあった(さいたま県展で賞を頂いた作品でしたが)。美味しいそばをいただき、とてもうれしかった。

本題に入ります。私たちは話をしながら食べていた。すると、ある親子がやって来た。その親子の姿を見ていると、漫画を見ながら食べている。母は何も言わず表情がないように、我が息子を見守っていた。

それに比べ、スペインからやってきた子連れのレニーは、田圃の中であれ、草むしりの畑であれ、子どもと会話をしている。この違いは何だろうか。

思わず私は、肘をついて食べている息子に注意した。すると息子は[I am sorry]という。

学校の勉強ができれば、偏差値が良ければ、うるさいことを言わないで黙示する。私はここに、典型的な日本人の姿を見る思いがした。