2018.04.27
「豊実の生活三週間目」
日本人ウーファー・N 

 まず今回は、今更ではありますが、私が豊実に来た理由から書こうと思います。きっかけとなったのは、昨年の里山アート展を新聞記事で知ったことでした。自然を舞台にしたアート展ということで興味を持ち、コスモ夢舞台のホームページも調べ、初めて豊実を訪れました。豊実は自然が美しく、第一印象として「こんな風景のところに住みたい」と思いました。野外に広がる里山アート展は開放的で、作品もより生き生きとして見えます。その日のうちに賢太郎先生にもお会いでき、悠悠亭や蔵・銀河など、コスモ夢舞台のあらゆる施設を案内していただきました。これらアートの創造と、また、農業を行うなど自らの生活もご自身の手で創造されている活動に興味を持ったことが、私が先生のもとで生活してみたいと思った理由です。

 さて、豊実の生活が三週間目に入る4月16日、オーストラリアから、スーザンさんという女性がウーファーとしてお出でになりました。スーザンさんは挨拶程度の日本語しか知らず、私もまた英語をまともに話せません。外国に行ったこともなく、このようなコミュニケーションは初めてで、最初はとてもぎこちなくなってしまいました。

 しかし、スーザンさんはよく笑い、身ぶり手ぶりで表現します。打ち解けるのにそれほど時間はかかりませんでした。驚きや感動を豊かに表現するので、美しい風景とスーザンさんの反応に、こちらも新鮮な気持ちで感動することが出来ました。

 スーザンさんと共に時間を過ごせたことは素晴らしい経験でした。これまでにもたくさんのウーファーがここを訪れ、今年も申込みが続々届くそうです。ウーファーの受け入れには大変なことも多いと思いますが、こうした感動があるから続けていらっしゃるのだろうなあと、その素晴らしさを実感しました。 

 三週間目は晴れた日が多く、畑や田んぼの作業をたくさん出来ました。草取り、耕うん機を使わせていただいての畝立てなど様々なことをさせていただきましたが、中でも田んぼに鉄紛でコーティングされた玄米を播く「直播」というのは初めての試みだそうです。賢太郎先生は「常に変化し続ける」ということをよく仰いますが、新しいことを積極的に試してみるその姿勢が、コスモ夢舞台をより面白いものにしているのでしょう。 

 そして、前の週に配管修理を終えた「桃源の湯」にとうとう入ることが出来ました。今週は夏のような暑さの日があり、汗をかき、汚れる作業も多かったです。そんな作業を終えて、桜や山を眺めながら入るお風呂は格別でした。