2011.08.04
被災でつなぐ人間関係
佐藤賢太郎

動いてこそ感動はやってくる。そう私は言ってきた。そしていつも、ごく身近な人間関係を書くことにしている。

よく分からないが動いてみる。ギリシャもそうであったが、考えてばかりより来たバスに乗ることをしてきた。そこから人間関係が展開する。

震災で知り合いになった石巻市の高橋さん、東松島市の大江さん、菅原さんもそうである。EUジャパンの皆様、和歌山の井上さん、宮崎のケイコさんなどなど、震災で連絡を取り合う仲になっていた。

地元阿賀町豊実の実川島が床上浸水した。地元に顔を出さないのでは申し訳ないと思い、Iさん宅に泥かきの手伝いに行ってみた。

すると同じ中学校、高校を卒業したFさんがいた。Fさんとは高校時代、浪人時代や大学時代にはよく話をしたが、近年は付き合いが無かった。Fさんのお母さんの実家はIさん宅であり、ごく近い親戚関係にあった。

お世話になった青年時代の友人宅への手伝いに来ているようなものである。そして思えば、コスモ夢舞台の始まりでもある「ふくろう会館&アートギャラリー」の建設のときはIさんに手伝いに来てもらったことを思い出す。そのお礼のようなものかなと思った。

震災や大水によって周りまわって動かされながら、どこでどう繋がるか分からない人間関係である。

そう思うと、今付き合いのあるコスモ夢舞台の仲間やその周辺に展開する人間関係は深い縁なのだろう。大切にしたいものです。