2008.05.03
熱く語る1

桃源の湯をつくるきっかけの一つ、超大型ボイラーを提供してくれたKさんが、今度は、耐火煉瓦をもらえるという情報を持ってきてくれた。佐藤さん、最近頻繁にコスモ夢舞台に出入りしている変則UターンのYさんと筆者の3人でトラックに乗って出かけた。

片道1時間余りの距離を佐藤さんとYさんはコスモ夢舞台のことでしゃべりっぱなし、私は連日の疲れが出てきてうとうととしていた。

2トントラックで十分だろうと高を括っていたところ、着いてみて驚いた。何と4トントラックで2台分以上のレンガの量がある。その上、長い間、鉄のパレットに積んでいたため、鉄の部分が腐ったり、草が生えたりしている。半ば埋まった中から掘り出さねばならない。その掘り起こしの部分をやってくれたのがYさんである。聞くところによると、山男だということで、まき割りは天下一品、パワーは佐藤さんの次を行く。

   帰りの道も行きと同様で、コスモ夢舞台の精神やコンセプトなどをYさんは聞かされていた。レンガを降ろし、食事済ませた後、今度は田んぼの水源地へ行く急斜面に階段をつける作業をYさんが中心になってやってくれた。さすがに疲れた様子で、明日は本業が入っているので来られません。という言葉を残して帰っていった。

次に行くときは、ユニック付きの4トン車で行かなければ間にあわないということで、T社へ貸して欲しい旨、佐藤さんが申し入れた。早速、翌日、今日なら都合が良いという返事があった。しかも、運転手付である。

そこで、佐藤さんが機転を利かせ、自分は前の運転手付の4トン車に乗るから、私に佐藤家のトラックの運転をして欲しいと言ってきた。理解されるかどうかは別にして、ここでも行き帰りのトラックの中で、コスモ夢舞台となぜレンガが必要かということを熱く語ったという。肩書きに関係なくとにかく誰にでも伝えようとする佐藤さんの思いは、寡黙な運転手さんであったそうだが届いたに違いない。その姿勢は学ばなければならないと思った。(御沓一敏)