2007.11.10
紙から木へ格上げ

内山 節氏は、著書「森にかよう道」の中で、村人が「仕事」と「稼ぎ」の使い分けをしながら生活していると述べている。
その一文を引用させてもらうと“もちろん「仕事」が結果として収入に結びつくことはかまわない。だが「仕事」と「稼ぎ」とでは森をみるときの視線が違う。だから、「あの人はよく稼ぐねえ」と村人が言うとき、そこには「市場経済の中でよく頑張るねえ」という評価の気持ちと、「さもしいねえ」という気持ちとが重なり合っている。”とあった。

いろいろな人の話を聞いてみたが、この感覚は他のムラでもここ豊実でも共通のようである。
そこで、野菜の即売をするのも、今回は、作った本人ではなく、和彩館側で販売するという形を採った。Kさんの奥様その他多くの人びとのご協力により、11月3日のイベントの日は完売に近い実績をあげることができた。
その結果を、マキ子さんが説明を加えて、良い塩梅に分配してくれた。提供してくれたムラの人たちからは、来年はもっと良いモノを作ろうという声が出てきたそうである。

最初の、試みとしては大成功であったが、来春以降も続けて行くためには紙の看板は一過性なので、まずは、木の看板を作ろうといういうことになった。
保存してあったケヤキの活材を佐藤さんが磨いてくれて、筆者が筆を取った。

これで、今、計画中の限定「食の企画日」に合わせて、「物産即売所」が賑わうことを願っている。(御沓一敏)