2018.07.23
里山アート展とウーファー
佐藤賢太郎

   我が家に来られたウーファーに、記念として里山アート展への出品作品を残してもらうことにしています。

里山アート展は、今年で15回目になります。里山アート展の実行委員長は私で、二人の実行委員と運営しています。私は作品の移動から準備、ポスターの制作から渉外に渡り、一人何役もこなしています。 

この度ドイツのウーファーとスコットランドのウーファーが重なりましたが、記念として一日がかりで参加していただきました。

 薪小屋を楽しくアートにしていただきました。「素晴らしい仕上げですが、波トタンにラインを入れてください。矢は黒にしてください、見えないからです。サインも入れてください、それでパーフェクトです」と言いました。1本の線で、イメージが変わります。培ったアーチストの感覚です。彼はすぐに応じてくれました。 

次の方には、借家の雪囲いに色を塗ってもらいました。素晴らしい出来です。サインを入れてくださいと言いますと、小さく入っていました。私は「もっと大きくデザインのつもりで」と修正を頼みました。 

さて第15回の目玉の一つとして、日陰をつくるヤギの小屋を里山アート展の作品に考えました。私の思っていたものとは違いましたが、それも素晴らしい出来上がりです。担当した彼はもっといい材料を欲しいと言いましたが、ある限定した材料で考え、工夫して作るところが里山アート展です。彼は終わったと言います。私は「終わっていない、外側のペンキを2ヶ所塗ってください」と言いました。が、彼は「自然のままが美しい」と言います。私は「それでは里山アート展として駄目です」と、きつく言いました。私は一歩も譲る気がありません。構造物というより、里山アート展の作品としているからです。

   彼は優秀な大学卒だろうと見受けられますが、まだ23歳です。少なくとも日本では、彼は人間関係で悩むだろうと思いました。大自然の中で木材そのままでは、素地は同化して、建物としても、直ぐに中途半端でみすぼらしくなります。楽しくありません。
   彼は「その他構造的問題がありますか?」と聞きました。私は「北風にあおられてあのままでは、建物がひっくり返ります」こうしてくださいと指示しました。彼には責任がありません。だから私が責任を取りますと言います。

スコットランドの彼女たちの名前は残しませんが、アルミのビールの缶を魚釣りのテングスで結び直していただきました。絡み合ったキル結びに直すように言いました。 

出品参加者にも、ぜひこの一コマを参考にしていただきたいと思います。