2020.10.1
農とアート
佐藤賢太郎

 今年里山アート展は大きく変わりました。オープニングのイベントもヨガ、座禅、美術鑑賞会を実施。指導者もそれぞれついています。だれでも参加できます。今年はいわき市から32名が参加しました。来年もそうなるかもしれません。アートを通じて人の交流が始まりました。 

 ところで、いつぞやEU ジャパンフェスト日本委員会から「農とアート」について紹介を受けました。その内容は知りませんが、今頃になって答えたいと思います。
 といいますのは、里山アート展は「農とアート」を追い求めてきました。第一、アートの展示会場が田んぼであります。そして、作家の私が米を作っています。無農薬で米を作っています。肥料も草とかもみを使っています。したがって収穫量はとても少ないものです。でもその方法を続けています。私の田んぼの中で手が行き届かない田んぼがありました。雑草でいっぱいになりコンバインが入らないといわれ、手刈り、天日干しになり、脱穀は昭和初期の道具足踏みになりました(1反だけですが)。

 そんな中で草と栗の枝とドア、ロープネット、木材で作品を作った方がいました。材料はすべて私が提供、アイデアをその人に任せ試作します。その方は嬉々として行います。藁は終われば土にかえり、肥料になります。こうした田んぼには蛍が発生し、トンボが舞い、ドジョウがいます。ただし継続することです。継続しなければこのようになりません。このことを私は「農とアート」といいたいと思います。