2008.09.06
里山アート準備2
佐藤賢太郎

里山アートを立ち上げて今年で5回目を迎えることになった。EUジャパンフェスト日本委員会のご支援を頂き里山アートを特集としてコスモ夢舞台の冊子を創刊することになった。そして当委員会によって出品作家の紹介もいただき、今までとはまた違ったステップアップする里山アート展となりそうである。

さらに長年の友人でもある彫刻家佐治正大さんという作家が地元小学校に出向き、生徒の参加を促したところ校長先生の同意を頂き全校生徒35名参加となった。新たな里山アート展にもなりそうです。このことは画期的なことだと思います。またこのアート展は「アートによって社会に何か影響を与えられるのか、何がアート力なのか」と自問自答することでもあります。
   田舎で私がこのようなイベントを開催しても変わり者が何をしている、なじまないよね。などと言われてのスタートでした。それが小学校の生徒が参加してくれるようになった。作家自身のアートに対する新たな取り組でもあります。佐治さんと私は、「作家はこれまでのあり方だけでよいのか、こういう取り組みもあっていいのではないか」と話し合った。彼は既に豊実に何度も通っている。制作費にならないことに大変だろうと問いかけると、「私はエネルギーをもらっている」と語りながら挑戦している。そんな彼と3日間話し合って暮らせたことは嬉しいことであった。今年の里山アートシンポジウムが楽しみである。

彼が滞在してワークショップの準備をしている間、今年初参加の方から5メートルの竹を50本そろえてほしいと申し出があり、私は東奔西走して竹を集めることになった。人手を集めたトラックを出して運搬しようとした当日、いただけるはずの地主の方が竹を取っては困ると伝えてこられ、たいへん困ってしまった。あちこちにあたりようやくいただけるところが見つかった。現地にたどり着くとエーと驚くような困難なところに竹林があった。竹を切り運び出し、きつい労働であったがようやく運び出し、約束を守れた。

   壁面に絵を描いていただく作家のために壁面洗いもした。草刈は既に4回したがもう一度しなければならない。これが里山アートの準備である。これから作家が入ってくる、その受け容れにトラブルもあろう、しかしそれをも楽しむ事が大事であると佐治さんと酒を酌み交わしながら話し合った。