2011.0810
自然の中でリフレッシュしよう2
佐藤賢太郎

第二弾として、Nさん親子4人を受け入れました。聞きますと、放射能汚染が心配で外で遊べない子供を気遣い申し込んだそうです。

いろいろなサポートがあるようですが、私たちのような受け入れがあることを知らない方も多いようです。

Nさんはあるところに出かけたところ、ハーメルンプロジェクトの放射能被災者受け入れ説明会を知り、タイミングよく申し込んだそうです。

震災支援をどのようにできるか、心配はしても現実に実行はなかなかできない方が多いと思います。町でも被災者宿泊を当初募りましたが、断ち切れてしまいました。希望者と受け入れ側の思いが違ったりもするのでしょう。我が家の場合は新潟NPO協会の橋渡しによって、夏休み期間受け入れることを決めました。

さて「自然の中でリフレッシュしよう」と、その内容もチラシに書いてありますが、どのような方が対応するかは相手には分からないわけであります。無料で宿泊できるところがある、それだけが分かってお出でになるわけです。

この家族にもそれぞれの家庭の事情もあるようですが、車の窓を開けて走れるのがうれしい、美味しい水を飲み野菜を食べられるのかありがたい、そのように言います。

家内とは家庭の事情など話し合ったりもしています。子供はプールでの水遊び、流しソーメン、そして花火に大満足でありました。清水汲みにもつれて行きました。子供の様子も、良い意味で少しずつ変化が見られるようになりました。

本日、紙粘土を買ってきたので何か作りたいということになり、私が用意したテラコッタ粘土の石膏型に粘土を詰め、それを焼くことを教えました。母親も喜んで取り組んでいました。そして石を磨くことを教えました。磨いた石もお土産にもってゆくように言いました。これも子供が喜んでいました。ほめながら躾をしてゆくようにしています。

私は母親に言いました。「被災を受けると保護されることに慣れてしまうこともある。そして、ひ弱になる心配があります。被災をバネにしてたくましくなって欲しい。他所にお世話になることは初めてでしょうが、子供のしつけをするにはいい機会です。相手にもよりますが、我われもこちらのペースで躾をします」。

このように我が家ではホテルや旅館に泊まるお客様とは違い、受け入れるとは子供の生活指導まで入り込みます。ただ泊まって受け入れる、それだけではむなしい思いがいたします。

縁あって出会った人々であります。人生の出会いであり、お互いに学ぶ機会となるでしょう。ともあれ、一日3回家内が食事を作ることができての受け入れであります。家内には感謝しなければなりません。