2011.08.18
自然の中でリフレッシュしよう6
佐藤賢太郎

この夏、放射能汚染から逃れた生活環境で過ごそうと最後の家族がお出でになった。Nさんは「また来させていただきました。よろしくお願いいたします」明るく挨拶があった。

この家族は2度目の受け入れであった。前回の訪問から自宅に帰り、とても生き生きしていたと聞いていた。子供たちは自宅に帰って、楽しかった豊実の話をいっぱいしたようです。

3人兄弟ですが、一人は食事の時はうろうろ歩いてしまい、とても反抗的な態度をとっていました。私は一喝しました。それを見ていた姉はとても気を使っていました。そのこが自分の意思だけで動いているのではありません。そうさせられる何かがあるようにおもいます。
   だからといって見過ごすことはできません。外での態度はそれでは通用しないことを教えるべきです。このお母さんに、子供の躾の大切さ、子供がどうしてそのような行動をするのか、その背後にあるものは何か、どうしたらよいのか、などを話しました。

なかなか難しいものを感じますが、小学生の躾には今がとても大切な時期。後からではどうしようもなくなると、私たちはみています。私たちには放射能汚染の心配より、今後のお子さんの方が心配になったほどです。家内は時間を取り、姉の心配りを知らないで姉をたしなめるお母さんに「長幼の序を初めとして親のあるべき態度」を話したようです。

お母さんもここに来ていろんなことを学べて良かったと言っていました。

不自由な生活の中、まさにこの機会に感謝を知り、人のありがたさを思う、それができたら幸いであります。

改めて思いますことは、放射能汚染はこの夏で終わるわけではないということです。ある日突然、そこに安心して住めなくなるような環境になりました。

私たちは何ができるのでしょうか。今、福島県に近い阿賀町に受け入れがもっとあればよいと思います。我が家では受け入れ延べ人数が50人となり、家内は3食の食事つくりは大変であったと思いますが、私も少々疲れました。

最後に嬉しい話として飾ります。あの反抗的であった子供に電気で輝く金魚のおもちゃを見せましたら大変関心を示し欲しがっていました。「誰もあげると言っていいない」と言いながら、間をおいておもちゃを与え、話をしましたらとても素直に聞いてくれました。

   震災以後、こうして被災地との関係が続いております。そしてつくづく感じることは、人とひとの信頼の大切さということでした。