2015.07.26
A君のこと3
佐藤賢太郎

 心が柔軟な時期に学ぶことは大切だと思われますが、A君が挑戦してみようと行動をしたことは素晴らしいと思う。短い時間であるがいろいろなことを教えているつもりである。それをどのように吸収するか、のちに楽しみでもある。ともかく体を通して経験することは、後の人生において貴重な財産となることは間違いない。

 Wホームに参加する新潟大学の学生は、教育学部が多いように思う。将来のために役に立つと思うからであろうか。教師になるための教育実習というものがある。それ以上に、我が家で行っている中学生の体験受け入れを、ともにやってみたらとても役に立つと思う。私が何を生徒に伝えているか、直に見ることができるだろう。A君にそんな話をしてみた。

 ところで先日、高校で「自分らしい将来を見つけるために」という講演を行いました。聞いた生徒の感想が手元に届いて感激した。のちにホームページに掲載する予定であるが、大学生に読んでいただきたいと思った。たった一回の講演会で、あれだけ反応することに嬉しくなった。後日、校長先生と教頭先生にそのことを直に伝えることになった。A君に言いました「人生の最終目的は就職することではない。感動して生きることが目的である」と。その意味で、高校生から学ぶところがあるのでないでしょうか。

 間もなく、私のところに外国人がやってきます。新潟県はもちろん、阿賀町でも豊実を知らない方もいます。それなのに外国人がやってきます。こうした交流を経験して、大学生に外国人の逞しさ、日本の良さを学んでほしいと思う。学校の授業があるので、タイミングが合うかと心配されるが、それよりチャンスに挑戦しようと思うことが大切である。できるときやればいいと思う。今しかない時間である。

 A君にも、大学では学べないところがここにはたくさんあると自負しています。里山アート展や蛍が再生するための自然環境の整備、リフォームして建設した施設など、見えない努力があって実現していることは言うまでもない。そんなことなどを体験的に知ることが大切であろうと思う。A君はあと何回豊実に来るか分かりませんが、まず一歩を踏み出しました。