2016.06.19
新しい研修
佐藤賢太郎

  30年前に金沢で出合った大阪府八尾市の若佐さんと日本武道館で期せずして再会しました。その折、私は「我が家にお出でください」と言った。彼はその時、今後どのようにして生きるべきか、模索していたようで、自分を変えなければと思い、はるばる大阪から豊実にやってきました。何をやるかもわからないまま、ともかく会おうとインスピ
レーションが働いての事と思います。

先の見えないことに動かないのは常ですが、見えないことはなかなかできないことかもしれません。ただ私たちには、見えない信頼があったと思います。一期一会と思い、私は彼のためにプログラムを企画しました。着くなり私は「作業着もってきた?」と聞きました。彼は「もってこない」と言います。そこで私の作業着を貸すことにしました。

私のプログラムというのは自然の摂理を学ぶことですが、体で実感することが大事です。そこで、無農薬の田んぼの草取りを体験していただきました。彼は腰痛で心配もありましたが、ともかくやってみたようです。そして、なんともなかったようです。

それから風呂の燃料にする薪をチエーンソーで切る作業です。そして風呂に入る。物を無駄にしない、再生エネルギーを使うことです。夜は蛍鑑賞。蛍が発生するまでの夢を描き、それに向かって清掃作業を実行したのです。そのことを知り、彼は感心していました。全て体験して理解するためのプログラムです。若佐さんは敏感に感じる方でした。自分を変えること、組織を変えること、国を守ることなどを含めていろんな話もできました。 

次に「我も人も仕合わせ」ということについては、具体的に私が移住者のお世話、ウーファーのお世話、過疎化の問題について実際にどの様に対応しているか、彼に直に見て頂きました。理屈は誰でも簡単に言います。しかし実行となると、これが一番難しいのです。

彼は大阪に帰って友人たちに、こういう所にこういう人間がいる、こういう所があると、きっと語ると期待しています。

滞在はたった1週間ですが、毎日が違うメニューです。食べ物だけでなく、やることも違います。毎日、人が入れ替わり訪れる我が家です。そして多くの体験をしていただきました。彼は驚きの連続であったようです。
やがて彼の感想、言葉が伝えられるかもしれません。 


(勉学より、理屈より実践が先)若佐さんへのプログラム

プログラム               具体的実践項目
1・朝起勉強会           実践確認
2・自然との共生       田んぼ、畑での体験、森林整備での体験     夜は蛍鑑賞
3・我も人もの仕合わせ    地元の住民、移住者、次世代、外国人に伝えるもの。形に見えるものに
 する。
4・無駄を排す 心、時、物  清水、薪で沸かす風呂に入るなど
5・随所に主となる        自分が考え、実行そして改革
関連健康 :倫理の学びと添加物の無い食物これが補てんの学び。