2019.02.08
スコップボランティアに参加して

大塚秀夫

『その1』
 2月2日(土)、3日(日)の二日間、阿賀町豊実地区の「スコップ」除雪ボランティア活動に参加してきました。
これで3回目の参加です。去年は屋根の雪おろしを2回やるのは初めてというぐらい、ものすごい大雪でした。しかし、今年は豊実駅前広場も地面が顔を出しているほど和彩館前も道路にはほとんど雪はありません。私は地区協力者として参加者みなさまの受け入れを担当しました。
 豊実会館の入り口にはスコップ、ダンプなどの道具がすでに準備されている見慣れた状況です。しかし、受付で配布される資料を入れる大型の封筒もスケジュール、名簿、班編成などの資料も今までの物と違うのです。
封筒の下のほうには山間を滔々と流れる阿賀野川の写真が大型封筒の下のほうに貼ってありました。資料の表紙は里山アート展の作品、裏には阿賀町の春夏秋冬の四季の写真。
担当する役場の方の心意気を一変で共有することできました。
人に何をどんな情報を発信したいのか。それは重要なことです。
 私は佐藤さんから「大塚さん司会ね」と開式直前に言われてオリエンテーションの司会をさせていただきました。今回は司会を突然で言われても豊実の阿賀野川の流れのように自分の心もあせることなく、主催するコスモ夢舞台の佐藤さんが彫刻家であること、この豊実には美術館もあり、豊実では縄文の遺跡が発掘されてそれを展示した施設もご案内したいことも参加者の皆さんに伝えることができました。
 ほんの些細なことかもしれませんが、人に伝えたいこと語りたいことに気がつけば自然にそれに合わせて言葉を出せたことが自分でも不思議でした。
 ワーキングホリデーの女子学生のお二人が速やかに手際よく受付をしてくれたこともよかったです。
 集合写真撮影、準備運動、除雪作業の注意を受けて13時45分除雪対象区移動、4時除雪作業終了。
一日目のみの参加者はお帰りになる訳ですが、山の上の手作りの『桃源の湯』に入浴して欲しいと思いますが、雪のため叶いません。残念です。是非、春には再訪して下さい。
御泊りの方を本日の宿泊場所にご案内。いとう屋さん、そして和彩館でしばし疲れを取っていただきました。
 6時豊実会館には郷土料理『笹舟寿司』をはじめバイキング形式にマキ子さんの料理が整いました。佐藤さんの司会進行で交流会のはじまりです。
 はじめに豊実区長会会長から参加者への感謝の言葉を述べられました。乾杯、そしてマキ子さんが料理を紹介。
参加者全員の自己紹介。福岡県、埼玉県、新潟県若い学生さんからお仕事を持っている人。時間の経つのも早いくらいでした。
 二十歳の経済学部で学ぶ大学生、福岡から参加した49歳の力自慢、半袖で雪かき。
カセンさんも半袖。カナダではマイナス20度なんて当たり前と半袖25歳のカセンさんに引けをとらない福岡のスノーマン。静かな村でここだけが賑やかなのに驚きます。
「こんなところ嫌だと思っていましたが、いま、ここでの暮らしが最高に仕合わせです。」と佐藤マキ子さん。みんなの笑顔とおいしい料理が最高でした。

『その2』 
 2日目の除雪作業が終了。雪かきを終えて、全員展示館に集合。コスモ夢舞台の活動のプレゼンテーションが始まる。奈良県出身の副知事さんも「いい準備運動ができたが、筋肉痛が心配だ」とおしゃって、引き続き展示館でのプレゼンテーションにご参加いただきました。
 壁画が描かれている部屋でテーブルを囲んで「皆さん審査委員になったつもりで評価してください」と佐藤さん。『過疎は希望』のプレゼンテーションが始まりました。
 私はNHKの『プロジェクトX』を見ているようでわくわくしてきます。
これだけ人が一つの目的に向かって力を尽くして時間を惜しまず、みんなで頑張っている映像を見ると若い人に夢を与えていると思います。若者が外国人、若い男女がここへやってくる理由がわかります。
 未来の事ごとは誰もわかりません。しかし未来がわかる方法?それは自分で創ることだといった人がいます。今から20年後の時代を先端で表現する人は今、誰も注目していないところで黙々とやっている人。
 佐藤さんを見ていると己が企てた事業を最後の最後まで己の責任と努力で全うしています。この生き方はかっこいいです。
理屈や言葉だけしか出ない人間には自分の持つ限界があります。身勝手な願望に止まるならばそれは夢想でしかありません。しかし、これを普遍的なものまで高めることができるなら偉大な成果を得ることが出来ます。行動を起こし、成果が現われていることに心躍る喜びがあります。

本当に皆様ありがとうございました。

 
百聞は一見に如かず